まずは5、6名で仮チームを作って自己紹介
まずはアイスブレイク。5、6名で仮チームを作る。アプライアンス社の社員以外はすべて初対面のため、自己紹介を行なう。また、この時点で自身の体調管理法や健康法などを紹介しあう。ここで聞いた話がベースとなり、今回のテーマである「ウェルネス」についての企画作成へとステップを進めていく。
続いては今回のワークショップでの企画方法についての練習も兼ねて、アイデア出しとチーム内への情報共有が行なわれた。人の健康状態をセンシングできる技術が確立しているという前提で、どのようなウェルネスを実現できるかを考え、思いつく限り、付箋に書き出していく。
その際の考え方として、センシングした情報とほかの情報を組み合わせ、そこにサービスアイデアを加えるという方法がわかりやすくレクチャーされ、こうした企画に慣れていない参加者へもきちんとフォローを行なわれる。
また、付箋に書き出したアイデアは付箋を貼りながら説明し、チーム内で共有する。こうした形で、アイデアの発案からチームメンバーとの情報共有についての流れをつかみ、ワークショップへの参加がスムーズになるよう取りはかられていた。
認知症や少子化対策などバリエーション豊かなテーマ
そしてここからがこのワークショップの本番だ。これまでの練習問題も踏まえ、取り上げたいテーマのある方、思いついた方、あるいは自身の企画を進めたい方がテーマオーナーとして立候補する。テーマオーナーは参加者にアイデアを提示する。今回8人が立候補し、企画テーマを発表したが、認知症、少子化対策、体調管理など、見事に違うテーマが提示され、どのような企画に仕上がるのか楽しみなラインナップとなった。
立候補者が提示したテーマは下記の通りだ。
- 日常生活の中で体温管理
- ボケ、脳こうそく、命にかかわる部分
- 業務中の健康管理
- 季節の変わり目の体調管理
- 体のにおいを感知・変更
- お見合いおばちゃん
- 毎日の献立による体調管理
- アルコールの摂取量調整
テーマ発表後はチームへの参加者を募る。プレゼンにおいては絵などが用いられることもあり、デザイナーは各チームにばらけるようにチーム分けされる。
その後、個人ごとにアイデアシートを作成、チーム内でのシェアなどを行ない、昼食をはさみながらアイデアのイメージを4コママンガで作成する。チームメンバーは5~7人程度で構成されているのだが、途中ランチブレイクをはさんだこともあって、4コママンガを作成している頃には今日初対面とは思えないくらい和気藹々とした雰囲気だった。
この4コママンガは企画内容についてのインタビューの際に用いるもの。企画をブラッシュアップしていく上で、他者からの客観的な意見を反映することはとても重要である。今回は、各チーム内でインタビューする人とインタビューされる人に分かれ、隣のチームへ4コママンガを見せて説明、意見を聞くというスタイルを取った。インタビューは左右のチームに行なったので、合計2チームから意見を聞いていた。
ほかのチームの企画についてのインタビューでも、どうしたら企画がよくなるか、あるいは異性の目から見た場合といった意見が返されたり、このワークショップに真摯に向き合っている様子がうかがえる。
インタビューが終わると、聞いてきた意見の反映などを含めて企画内容をさらに詰めていく。そして、今日の中間発表用のストーリーボードの作成に移る。中間発表はチームメンバーによる寸劇で行なわれるため、そのシナリオ・絵コンテなどを作り、練習も行なわなければならない。
ワークショップ全体の雰囲気としては、参加していることを楽しんでいる感じではあるが、自分のチームの企画のブラッシュアップに対してはとても真剣に取り組んでいる。参加者も、このようなワークショップにエントリーしてくる方々だけに、その意欲は満々だ。
中間発表は企画内容の説明を寸劇で行なった。寸劇自体は1チーム2分で行なわれ、時間になると途中で打ち切られる。寸劇終了後は、参加者や事務局からの質疑応答が行なわれる。「この企画、ウェルネスに関係なくなっている」とか、「今の技術でできてしまうから、もっと2025年を意識したテクノロジーでないといけない」といった厳しい意見も出る。
この中間発表で初日は終了。寸劇後に聞いた意見の反映などは最終日となる2日に行われる。