21世紀に入り、ますます進む日本の高齢化。世界の中でもトップクラスのスピードで進む高齢化をIoTなどのテクノロジーによってサポートする。あるいは、日本人の健康維持について、人工知能などを用いて向上させる。そのような、これまでにない新しい企画を考えるためのワークショップ「IDEATHON CHALLENGE KYOTO 2016」をパナソニックの社内カンパニーであるアプライアンス社が主催し、京都のMTRL KYOTOで3月25日、26日の2日間、開催した(企画責任者は同社 海外マーケティング本部 深田昌則氏)。
当日は、アプライアンス社の社員15名のほか、アートやデザインといった分野で活躍しているクリエイターや技術者やエンジニア、マーケティングなどに携わっている方々、総勢40名以上が集まり、ITを活用した将来の健康サービスについてアイデア出し、議論、プレゼンまで行なった。
テーマは「ウェルネス」
普及させたいヘルスケア・サービス
今回のテーマは「ウェルネス」。2025年の日本に普及させたい、ヘルスケアに関するビジネスやサービスを企画する。当然のことながらその頃には、いま最先端となっている技術はごく当たり前に使われるようになっているだろうし、新しいテクノロジーも登場しているだろう。実現可能かどうかは別として、2025年の人工知能やロボティクス、あるいはIoT技術を活用した、新サービスプランを考える2日間である。
会場となったMTRL KYOTOはロフトワークが運営するクリエイティブラウンジ。外装こそ古民家だが、クリエイティブに必要とされる素材を豊富に用意し、快適なネット環境はもちろん、3Dプリンターなどの設備も用意している、クリエイターにはとても有用なスペースだ。今回は、ここの素材・設備を用い、最終的に動画によるプレゼンが行なわれた。
このワークショップで検討された企画は、実際にアプライアンス社の新規ビジネスとして検討し、2017年~2018年にスモールスタート。2025年には国内はもとより、世界で広く活用されるサービスを目指していく。
それでは「IDEATHON CHALLENGE KYOTO 2016」について、その進行に合わせて当日の様子をレポートしよう。
初日は思いつく限りのアイデア出しとテーマオーナーの選出
チームを作り企画作成と中間報告
定刻通り開始された「IDEATHON CHALLENGE KYOTO 2016」はアプライアンス社の岡田氏の挨拶で開幕。2025年での実サービスを企画する今回のイベントでは、まだ実現していないテクノロジーも考慮しなければならないが、その実現にはパナソニックが全面的に支援すると力強い発言がなされた。
さらに司会から今回の企画テーマである「ウェルネス」について、2日間のステップについて参加者へ説明される。2025年の日本の社会環境の変化、新しいテクノロジーなどを想定しながら、ライフスタイルを想定し、それに基づいて、2025年に普及させたいビジネスアイデア、新サービスプランを作成する。将来的には世界にも展開することも念頭に置き、2025年に向けて2017年か2018年にスモールスタートする。人工知能やIoTといったテクノロジーを活用した、これからのビジネスであること、など、企画のゴールについての説明も行なわれる。
進行スケジュールは運営事務局側で数分から数時間に分けたタイムスケジュールを策定。それに沿って進行する。途中、企画に役立つアドバイスや、考え方についてのレクチャーもあり、サポートも万全だった。