富士通は3月29日、川崎市が市民に提供する「かわさきアプリ」と、その基盤となるオープンデータ活用基盤を構築したと発表した。
両者は、2014年2月19日にオープンデータなどのテーマで包括協定を締結している。その一環として、2015年1月~2月に、行政の情報をオープンデータ化し、位置情報とLOD(Linked Open Data)を活用した子育て支援アプリの実証実験を川崎市麻生区で行った。結果、アプリ利用者の約8割が継続を希望したことから、市内全域への展開となった。
システム概要は次の通り。子育てイベントやおでかけスポット、避難施設などの位置情報をクラウドサービス「SPATIOWL」で管理し、その属性を管理するLODに災害情報共有システム(Lアラート)が発信する情報の受信機能を加え、これらを連携させたシステムとデータ活用サービスAPIを、オープンデータ活用基盤としてクラウド上に構築した。
子育てイベントやおでかけスポット、避難施設の位置情報をキーとした検索は「SPATIOWL」を活用し、各種カテゴリー・対象などの属性情報をキーとした検索はLODを活用することで、効率的なデータ利用を実現するという。
利用者は「かわさき子育てアプリ」から、利用者に適した子育てイベント情報の絞り込み・閲覧、子どもと行くおでかけスポット情報の絞り込み・閲覧、医療機関情報の絞り込み・閲覧などが可能。随時開催が予定される子育てイベント情報を登録すると、かわさき子育てアプリに即時反映する機能も備える。
また、「かわさき防災アプリ」から、緊急時に避難所開設情報、気象情報(警報)、地震の震度情報などが受け取れるほか、避難施設・ハザードマップの情報が確認できる。