「HP Elite x3」は約6インチとファブレットサイズのスマートフォン。OSはWindows 10 Mobileで“Continuum”にも対応している。すでにKDDIからは法人向けの日本国内販売がアナウンスされているが、現地の説明員によると、直販のような形で一般向けへの販売も検討しているという。ただし、発売時期は今年の夏で価格も未定とのこと。
スペックはCPUがSnapdragon 820、メモリーは4GB、ストレージは64GBと、Windows 10 Mobile端末に限らず、現在発売されているスマホの中でもトップクラスのハイエンド仕様となっている。
特にSnapdragon 820を搭載することにより、有線接続でのContinuumに対応。筆者は国内メーカーのSnapdragon 617登載モデルでワイヤレス接続のContinuumを何度か試しているが、それと比べて画面の切り替えやスクロール、マウスやキーの反応が良く、ストレスなく作業できるレベルとなっている。
さらに現地では、12.5型ディスプレーとバッテリーを内蔵したノートPC風の「ノートドック」も展示。残念ながら動作品ではなかったが、ノートドック自体は持ってみると非常に軽く、キーボードも十分なキーピッチとストロークでタイピングしやすい。実際にContinuumで接続して使えば、HP Elite x3をPCとして活用できそうだ。
ハイエンドなスペックはContinuum関連だけではなく、堅牢性という面でも非常に高い。MIL規格(MIL-STD 810G)準拠のテストをクリアーし、防水・防じんだけでなく、1.2mからの落下にも耐える耐久性を実現。水回りやアウトドアなど過酷な状況でも安心して使えるのはうれしいポイントだ。
また、デモ機ではテストできなかったが、指紋センサーと虹彩認証による生体認証機能も搭載しているので、セキュリティー面の安心感も高い。
ビジネス向けではあるものの、サウンドもキッチリつくり込まれており、前面にデュアルスピーカーを採用。さらにノイズキャンセリング機能も登載しており、移動中に音楽を楽しんだり、ノイズの多い場所でクリアーな音質での通話といった使い方もできる。
ディスプレーは有機ELで輝度が高く、上下/左右ともに170度と広視野角。494ppiと高精細なのも相まって、実際に画面を見ると非常にキレイだ。さらに約6型とサイズが大きいため、Continuumを使わなくても単体でビジネス文書の編集も十分こなせるサイズ。
SIMスロットはnanoSIM×2のデュアル仕様。ただし片方はmicroSDカードスロットも兼ねている。通信方式はFD-LTEのほか、TD-LTEにも対応。au回線ではWiMAX 2+のBand41やVoLTEが利用可能だ。そのほか海外キャリアが採用しているバンドにも多く対応しており、海外移動の多いビジネスマンにもピッタリと言える。
製品発売が今夏と少し先のため、実際の製品版とは変更点があるかもしれないが、日本で購入できる数少ないハイエンドのWindows 10 Mobile端末として注目を集めそうだ。
「HP Elite x3」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 5.96型有機EL |
画面解像度 | 1440×2560ドット |
サイズ | 83.1×161.2×7.9mm |
重量 | 190g |
CPU | Snapdragon 820(クアッドコア) |
内蔵メモリー | 4GB |
内蔵ストレージ | 64GB |
外部メモリー | microSD対応 |
OS | Windows 10 Mobile |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:16メガ/イン:8メガ |
防水/防塵 | ○/○ |
Qi | ○ |
SIM形状 | nanoSIM×2 |
連続待受時間 | 500時間 |
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