構成が変わるとシステムを再構築して
処理を継続する耐故障性を備える
Pluribus自身は下の画像のように、複数のSUEの筐体をシャーシに積み、間をケーブルでつなぐ方式である。
画像の出典は“Pluribus-An Operational Fault-Tolerant Multiprocessor”。
下の画像は接続の一例であるが、プロセッサー、メモリー、I/Oの3種類の筐体の間をけっこうな数のケーブルでつないでいる構成なのがわかる。
画像の出典は“Pluribus-An Operational Fault-Tolerant Multiprocessor”。
ちなみにマルチプロセッサーではあるが、メモリー共有の方式がややおもしろい。プロセッサーそのものは16bit、I/Oは20bitのアドレス空間を持つが、このプロセッサーの16bit空間(=64KB)の半分の32KBが利用可能である。
画像の出典は“Pluribus-An Operational Fault-Tolerant Multiprocessor”。
そして、32KBのうち16~24KBがプロセッサーのローカルメモリー、残りはシステム共有のメモリー空間にマッピングされる。
実体としてはメモリー・バスに搭載されたメモリーになるわけだが、このマッピングの仕方を変えることで、複数のプロセッサー間での共有メモリーとすることも、特定のプロセッサー専用領域とすることもできる。
またI/O空間の一部に、相互通信(同期を取るなど)のためのBBC(Backwards Bus Coupling)領域も設けられた。
このシステムにはSTAGEという名称の非常に小さなOSが動いて全体を制御しているのだが、このSTAGEの特徴はソフトウェアでフォルトトレランス(耐故障性)を備えていたことだ。
それぞれのプロセッサーはnext、smoothed、fix-itの3つの状態ビットを使ってシステムに状態を通知し、OSはこれを元にすべてのプロセッサーを協調動作させる「合意機構」(The consensus mechanism)を搭載している。
STAGEを利用することでダイナミックに再構成可能(あるユニットの電源を落としたり、後から電源を入れるとその時点でシステム構成を作り直して処理を継続できる)が可能になった。
例えばあるSUEユニットの調子がおかしくなったら、それだけ電源を落とし、交換ないし修理を行ない、再び元に戻して電源投入をするという一連の作業の間も、システムは動き続けることが可能になった。これはネットワークを落とさない、という観点では非常に重要なファクターになった。
Pluribusはそれなりに成功を収めたらしい。下の画像はBBN Research Computer Centerで稼働中の写真だが、これはSUEが最大30個搭載できる巨大な構成となっている。
画像の出典は“Pluribus-An Operational Fault-Tolerant Multiprocessor”。
ちなみにその後同社は、SUE以外にSuperSUEと呼ばれる高性能版を搭載したPluribusに加え、もっと小規模なC/30と呼ばれる小規模向けパケットプロセッサー(この頃にはIMPという用語は使われなくなった)を1980年にリリース。
その後、その派生型としてC言語とUNIXが動作するC/70や、BitGraphと呼ばれるグラフィックディスプレーの付いたC/60といった製品を1982年頃までに提供し始めた。
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