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30周年の節目を迎えたSAS日本法人、アナリティクスの適用領域拡大も

“おとなしい”を変える? SAS Japan堀田新社長が抱負語る

2015年11月06日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 SAS Institute Japanは11月5日、先月から同社代表取締役社長を務める堀田徹哉氏の就任記者会見を開催した。30周年の節目を迎えたSAS日本法人を、堀田氏は「少しアグレッシブに」率いていくと述べた。

10月1日にSAS Institute Japan 代表取締役社長に就任した堀田徹哉氏

 1963年生まれ、52歳の堀田氏は、インフラ建設業界での大規模建設プロジェクトマネジメントや設計エンジニアリング、コンサルティング企業での事業/IT戦略提案や経営改革提案などの経験を経て、2013年から直近までSAPジャパンのバイスプレジデントを務めてきた。

 堀田氏は、顧客の求める利益や価値をきちんと生み出してこそ、ビジネスとして意味があるという自身の想いがあり、それがSASへの入社を決めた理由の1つだと語った。「先進的なアナリティクス製品を販売するだけでなく、それを使って『変革』を起こす実行力を感じた」(同氏)。

 またSASという企業が、株式非上場を貫くことで顧客への中長期的コミットを実現し、創業以来39期連続成長を続ける独自のビジネスモデルが「ユニーク、非常に面白い経営」だと感じたこともきっかけになったという。

堀田氏が挙げた“SASのアイデンティティ”。ここに魅力を感じたことが入社のきっかけだったと語る

 堀田氏は、高度なアナリティクス技術というSASのアイデンティティはこれからも継承していく一方で、アナリティクスの活用領域が拡大しつつあることに対応して「少し間口を広げて」、幅広い顧客の課題解決を支援し、SASのさらなる成長を目指すと述べた。「Analyticsを核とした、戦略的IT活用のベストパートナー」が、同氏の掲げるテーマだ。

 その具体的プランとして、堀田氏は「提供ソリューション、サービスの高度化」「パートナーとの連携強化による相乗効果」「アカデミアとの連携と人材育成支援」「SAS Japan(社員)のポテンシャルを最大化」という4つを軸とした取り組みを進めていく方針だ。

堀田氏が掲げた4つの取り組み。「この4つを軸に、具体的なアクションを詰めて、投資も行いながら進めていきたい」(堀田氏)

 パートナーとの連携について堀田氏は、たとえばパートナーが販売する業種特化型システムにSASのアナリティクスシステムを組み合わせるなど、高度なソリューション実現のためにはパートナー連携が欠かせないと説明した。日本企業では、社内にデータが分散していることがデータ活用の障害にもなっているが、それも「パートナーと一緒にやっていかなければならない」理由だという。

 今年10月、SAS日本法人は設立30周年を迎えた。「30周年の節目に、SAS Japanをリードする役割をおおせつかった。身の引き締まる思い」(堀田氏)。これまでの日本法人は「少しおとなしい」印象があったと堀田氏は述べ、過去を継承しながらもアグレッシブにビジネスを進めていきたいと抱負を語った。

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