「Inboxを開発したグーグルの中の人にいろいろと聞いてみた」では、Inboxの開発者の一人、シャリーニ・アガーワルさんにいろいろとお話を伺った。今回は、シャリーニさんから教えてもらった、Inobxの魅力を実際のアプリを使って紹介する。
旅行ごとにフライトやホテルの情報を集約する「トラベル」機能
シャリーニさんが一番気に入っているのが、「Trips」。日本語版では「トラベル」という機能だ。Inboxではプロモーションやソーシャルといったカテゴリーにメールを自動分類し、まとめてくれるバンドル機能が搭載されている。トラベル機能も似た感じで動作するのだが、全部がまとまるわけではなく、それぞれの旅行ごとに関連するメールをまとめてくれるのだ。
シャリーニさんは旅行が趣味で、先日の取材時もペルーから帰国した直後だったそう。彼女がフライトを予約し、同行した友人がホテルを予約していた。旅行前に予定表を書く時、Tripsを開くとペルー旅行に関連する情報が全部まとまって入っているので、短時間で作成できたとのこと。自分が取得した搭乗手続きの確認メールはもちろん、旅行会社の予約確認メールや友人から転送されたメールまでを「トラベル」項目に自動でまとめてくれるのだ。
「トラベル」の旅行を開き、航空機の項目をタップすれば、往復のフライトナンバーやターミナル、ゲート、発着時間、所要時間、確認番号が表示される。ホテルをタップすれば、チェックイン・アウト日や滞在期間、ホテルの住所が表示される。地図へのリンクもあるので、Googleマップで場所を確認するのも簡単だ。
今すぐやらなくてもいいことは
「リマインダー&スヌーズ」で先延ばしする
シャリーニさんが2番目に気に入っているのが、リマインダーとスヌーズの組み合わせだ。友達や同僚に頼まれごとをした場合や、何か自分が処理するタスクが発生した時には、リマインダー機能を活用するという。例えば、自分が車を駐車して、木曜日には位置を動かさなければならないならリマインダーを登録し、水曜日の夜にスヌーズで受け取るようにすればいい。スヌーズは、明日やらなければいけないこと、あるいは9ヵ月後にやらなければいけないことでも、自由に設定できる。
TODOリストを登録できるリマインダーと任意のタイミングで再通知してくれるスヌーズは、Inbox最大のウリだ。TODOを専用アプリでもカレンダーでもなく、メールアプリで管理できるのはとても便利。なにせ、タスクのほとんどはメールで飛び込んでくることが多いからだ。
もちろん、スヌーズは普通に受信したメールにも利用できる。後で返信しなければならないメールをスヌーズで先送りにすることも可能。また、場所をトリガーに設定することもできる。「駐車場」に近づいたらスヌーズで連絡が来るようにできるのだ。急ぎではないが、郵便局の近くを通ったら切手を買う、といった要件を登録できる。受信トレイに表示し続けるのではなく、そのタスクやメールが必要になるまで非表示にし、頭を空っぽにしてほかの作業に集中できるメリットがある。
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