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業界人の《ことば》から 第159回

欧州のコンシューマ製品で177億ユーロの販売目標を掲げる

発表した有機ELテレビは、パナソニックのプラズマテレビを超える深い黒を表現

2015年09月08日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「今回発表した有機ELテレビは、パナソニックのプラズマテレビを超える深い黒を表現することができる」(パナソニック アプライアンス社・本間哲朗社長)

4Kにこだわった有機ELテレビ「CZ950」

 パナソニックは、ドイツ・ベルリンで開催したIFA 2015において、有機ELテレビ「CZ950」を発表した。2015年10月から、欧州全域で発売する予定だ。

 これまでにも、CESやIFAで、有機ELテレビを展示したことはあったが、あくまでもBtoB用途をターゲットとしたものだった。それに対して、今回の展示は、コンシューマー利用を想定したものであり、その点で、これまでの発表とは異なる。そして、4Kという点にこだわったのも、今回の有機ELテレビの特徴である。

 IFA 2015の会場で行われたプレスカンファレンスで有機ELテレビを発表したパナソニック アプライアンス社・本間哲朗社長は、「パナソニックは、プラズマテレビによって深い黒を表現したが、今回発表した有機ELテレビでは、それを超える深い黒を実現している。そして、他社の有機ELテレビにはない画質を実現している」と自信をみせる。

有機ELテレビは、
独自のプラズマテレビの技術とノウハウを活用できる。

 本間社長がこれだけの自信をみせる背景には、パナソニックのプラズマテレビで培った技術とノウハウの多くを、ここに注ぎ込んだという点が見逃せない。

 「有機ELテレビは、プラズマテレビと同じく自発光であり、だからこそ、パナソニック独自のプラズマテレビの技術とノウハウを活用できる。信号処理にもプラズマテレビの技術を採用した。パナソニックは、プラズマテレビの経験があるからこそ、他社にはできない画質を可能にしている」とする。

 実はパナソニックブースでは、今回発表した有機ELテレビと、過去に発売した同社のプラズマテレビの比較デモを行なった。パナソニックが自社ブースにプラズマテレビを展示したのは、久しぶりのことだ。

 ブース内に、真っ暗な部屋を作り、ここで比較展示をしてみせたわけだが、これまで黒の表現では圧倒的だったプラズマテレビではあったが、今回のデモストレーションでは、有機ELの黒の表現は、プラズマテレビの黒の表現を明らかに超えていた。また、CZ950では、THXの認定を受けているほか、HDRとも完全な互換性を取っているという。そして、アルミスタンドを採用し、インテリアにあわせたデザインを実現。「ハイエンドの家具の一部になる製品だ」とも述べた。

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