人工知能がミュージックコンシェルジュになるとおもしろいかも
Apple Musicの優れたところは、実は「Siri」が使えることではないかと思っている。「Hey Siri」と呼び出し「なんか音楽かけて」と言うと適当にかけてくれるのだ。
先日、Siriに「どんな音楽が好きですか」と聞いたところ、「三味線の音楽ならなんでも好きです!」というので、「じゃあApple Musicで三味線の音楽をかけてください」と言ったら、新田 昌弘さんの津軽三味線の再生が始まった。おお、Siriけっこうやるじゃん、と思った。つまりこれは、人工知能によるリコメンドサービスのようなものだ。
一方、LINE MUSICには、リコメンド機能がない。再生履歴に基づくオススメ曲であるとか、再生中の曲に関連するプレイリストを自動作成してラジオとして聴かせるという機能もない。おかげでアプリケーションの使用感はシンプルそのものだが、どのサービスもリコメンド機能をメインに据えてサービスを構成しているので、見ようによっては貧弱に感じることもある。
その代わりSNSをプラットフォームとするLINE MUSICは、トークやグループのチャット画面で音楽を「シェア」できることを売りにしている。スタンプの代わりに音楽を貼り付けることで、仲間内の会話の中でオススメしあってくださいということだ。ところが残念ながら友達のまったくいない私のような人間の場合、シェアする楽しみはない。
元ネタのCMはこれ |
であるならば、これを、あの、今ごく一部の間で評判の女子高生AI「りんな」で補完すればいいのではないかと思うのだ。このAIはもともと企業向けのデモプログラムとして開発されたものだそうで、LINE MUSICとの連携機能はない。でも将来、ミュージックコンシェルジュとして使えたら、ほかにないサービスとしておもしろいことになるのでは。と、ちょっと思った。
次回はまだまだフリートライアルで使える「AWA」そのほか、「KKBOX」「レコチョクBEST」を試してみたいと思う。
著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ
