「運転モード」で、運転士気分を楽しめる!!
コンストラクションモードも着実に進化を重ねており、ゲームモードと共通のパワーアップポイントとして、「A列車で行こう9 Version2.0」以降3D表示が可能だ。A列車で行こう9初代発売後にオプションで発売された「NVIDIA 3D VISION」対応プログラムを標準実装している。さらに、「A列車で行こう9 Version3.0」では4K出力をサポートした。それなりのマシンスペックが必要になるものの、高性能ビデオカードと4Kディスプレーを組み合わせると、まるで本物の街の景色のように美しい。
そして「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」では、「運転モード」というユニークな機能が追加された(ゲームモードでも使える)。配置された列車を選択すると、スピードのコントロールが可能で、ダイヤ設定で停車設定した駅を通過しようとすると自動的にブレーキがかかるという、まるでATCのような運転になる。
列車運転シミュレーターではなく、簡易な「運転士気分」を楽しむモードだけど、他の列車も含めて、自分で設定したダイヤ通りに列車を走らせるという楽しみ方は「A列車で行こう」ならではだ。たとえば、途中の駅で待避線に入り、後続の特急に進路を譲ったり、単線で対向列車を待ち合わせたりという場面も再現できる。
「運転モード」は道路や海でも使える。道路で使う場合は運転用の乗用車を配置する。こちらもドライブゲームとは違い、道路を自由に走れるわけではなく、車線を守って走り、交差点で曲がったり、Uターンしたりできる程度。しかし、線路と並行する道を走って、蒸気機関車に追い越されたり、高架下の道路から列車を見たりすると臨場感がある。
「水上散策クルーザー」で自分の街の風景を満喫
「運転モード」のイチバンのオススメは、意外にも「水上散策クルーザー」だ。道路や線路のような航路はないから、水面を自由自在に動き回れる。海側から工場夜景を散策したり、釣り人になった気分で海上を流すのも楽しい。頭上の鉄橋を走る列車や離着陸する飛行機、水平線の日の出や日没を眺めると、まるで旅をしているような気分になる。しかもその風景は、自分で作った街並みなのだ。
「水上散策クルーザー」は、まさに「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」が、美しい風景を映し出す環境ソフトでもあることが分かる瞬間でもある。箱庭ゲームの新たな境地を開いたといえそうだ。
「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」は街作り、鉄道会社の経営をじっくり楽しむ知的なゲームだ。アクションゲームや対戦ゲームなど忙しいゲームの対極にある。グラスを傾けながら、ゆったりした贅沢な気分で楽しみたい。
美麗オープニングムービー公開中
「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」のパッケージは、3種類ある。
まったく初めて「A列車で行こう9」で遊ぶという人は、「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ コンプリートパック」を必ず購入しよう。価格は1万6800円(税別)で、A列車で行こう9のプレイに必要な要素をすべて収録したお買い得版だ。付録として初代「A列車で行こう9」用の「公式ガイドブック」(エンターブレイン刊)も同梱されている。公式ガイドブックは他に2冊あるけれど、もっとも初心者向けに分かりやすく書かれた本だ。
「A列車で行こう9 Version3.0 プレミアム」まで揃っている人なら、今回紹介した「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」だ。価格は、5800円(税別)。
また、「A列車で行こう9」本体のみ持っている人は、「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ アディショナルパック」がオススメ。「A列車で行こう9 Version2.0 プロフェッショナル」「A列車で行こう9 Version3.0 プレミアム」「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」と建物キット2本が入り、価格は1万800円(税別)。「Version3.0」単体版と「Version4.0」の単体版の合計より安いので、「Version2.0」まで持っているという人も「アディショナルパック」がおトクなのだ。
アートディンク公式サイトでは、「A列車で行こう9 Version4.0 マスターズ」のオープニングムービーをYouTubeで公開している。ゲームの雰囲気を見てみたい人は要チェック。さらに、実際のマップをゲームプログラムで表示するソフト「A列車で行こう9 ビュアー」も公開している。動作確認用としてチェックしておきたい。
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