3月17日、Windows公式ブログ上で開発中の次期OS「Windows 10」の販売開始時期を2015年夏とし、世界190ヵ国・111言語でリリースすると発表し、6月1日、ついに公式ブログ上で「7月29日」からアップグレード開始と公表された。Windows 8.1の後継OSとして、いろいろな機能のブラッシュアップが行われている。
この連載ではプレビュー版を利用し、Windows 10の新機能の紹介、解説する。
Windows 10のラインナップには、「Windows 10 IoT Core」という業務用のエディションも存在している。組み込みデバイス向けのOSという位置づけだ。IoTはInternet of Thingsの略で、PCやスマホではなく、ネットにつながる「モノ」、つまりネット接続機能を備える家電やロボット、自動車などのことを意味する。従来の「Windows Embedded」の後継と考えていいだろう。
さらに、Windows 10 IoT Coreは目的別に3種類に分けられる。
- 「Windows 10 IoT for small devices」は、256MBのメモリーと2GBのストレージを搭載するデバイスを想定し、シェルを持たず、X86もしくはARMで動作する。
- 「Windows 10 IoT for mobile devices」は、512MBメモリーと4GBストレージを想定し、モダンシェルを搭載するエディションで、ARM端末で動作する。
- 「Windows 10 IoT for industry devices」はさらにハイスペックな環境でX86端末で動作する。デスクトップシェルを搭載し、Win32アプリも動作するのが特徴だ。
Windows 10 IoT Coreは、レジやATM、業務用端末、ルーター、心拍計、ウェアラブルデバイス、果ては小さなコントローラーからエレベーター、産業用のロボットまで多様なデバイスに搭載できる。端末はネットに接続することができ、各種データを「Microsoft Azure IoT Suite」で管理・分析することが可能になる。
ちなみに、Windows 10 IoT CoreのInsider Previewも公開されており、Microsoft Connectからダウンロードすることができる。ただし、Microsoftアカウントでサインインし、「WINDOWS EMBEDDED PRE-RELEASE PROGRAMS」の規約に同意するなどの手順が発生する。今のところは、シングルボードコンピュータの「Raspberry Pi 2」や「MinnowBoard Max」などにインストールできる。
Windows 10 IoT Core Insider Previewのイメージファイルをダウンロードするには、「Windows Embedded Pre-Release Programs」のアンケートに回答する必要がある
アンケートに同意するとイメージファイルをダウンロードできる
この連載の記事
-
第83回
PC
Windows 10は「ゲストアカウント」が存在しない!? -
第82回
PC
Windows 10にBootCampが正式対応した -
第81回
PC
Windows 10、新「ビルド10525」がリリースされた! -
第80回
PC
Windows 10の強制アップデートを延期する・無効にする -
第79回
PC
Windows 10、早速強制アップデートの弊害が起きる -
第78回
PC
もうパワポは不要!? Windows 10も対応、無料アプリ「Sway」 -
第77回
PC
Windows 10で設定画面を「ブラック配色」にする方法 -
第76回
PC
Windows 10でも「ゴッドモード」が用意されていた! -
第75回
PC
Windows 10を「予約したユーザー」のためのアップグレード方法 -
第74回
PC
Windows 10へアップグレード前に回復ドライブを作成する方法 -
第73回
PC
Windows 10を手動でアップデートするテク - この連載の一覧へ