基本的には通知とグランスの使用が中心
さて、実際のApple Watchの使い勝手はどうだろうか。筆者は過去、Android Wearに対応する前のソニー「Smart Watch」系を2台、Android Wear対応後の「Google Watch」を4台、ユニークOS搭載の「Pebble」を2台使っていた。
小さなウェアラブル端末である“スマートフォンとは違うスマートウォッチ”が、スマートフォンの機能のどこまでを、スマートウォッチで実現するかは、難しい問題だ。
その点において、現在実現できているハードウェアのスペックや、過去からのUIの変遷、それによるユーザーの経験知、現在のクラウドサービスの内容などによって、Apple WatchとGoogle Watchではわずかだが実現領域が異なるのかもしれない。
しかし、使う側から見れば、今のところ、その差異は極めて少なく、いずれの陣営もスマートフォンを通信ノードとして使う“リモート情報表示系クライアント”だ。
現状、まだまだApple Watch専用アプリは少なく、Apple Watchも、すでにiPhoneでできている着信やお天気情報などの通知を、より目や頭に距離的に近い腕元で表示するか、グランス(チラ見)という名称を付けられたウィジェットのようなアプリを腕時計内部に常時仕込んでおくのが一般的だ。
Apple Watch対応アプリは、その対応度の深い浅いは別にして、小さなアイコンとして登録可能だ。多少細かい操作になるが、リューズ(デジタルクラウン)を回転させて、拡大したアイコンを指先でタップすることで起動、操作も可能。
しかし、あえて小さな画面を指先で操作することは商品の目的ではなく、やはり前述の通知とグランスがスマートウォッチアプリとしては本筋だろう。
通知はアップルのプッシュサーバーを利用したタイムリーな情報の配信システムだ。もちろん、情報の最終的な受信者、受益者はApple Watchユーザーだ。Apple Watchを購入したユーザーはiOS8.2以降をサポートしているApple Watchアプリ上で通知テーブルの管理を行なうことで、任意の通知機能を自身のiPhoneから同期済みのApple Watchに再通知して利用できる。
通知はユーザー設定でバイブとサウンドでの通知ができるが、あまりにも多くの通知が頻繁にApple Watchに来ると、サービス過剰のレストランに来たみたいで、便利どころかかえってうっとおしいと感じるものだ。
ファイアーウォールの設定のように、筆者はまず自分にとって本当に必要な通知情報が何なのか見極めるために、すべての通知を停止して、本当に必要な通知だけを徐々に選択し、最終的にいくつかの通知を選択設定した。
プッシュではなく、Apple Watchに常駐するグランスアプリも同様にApple Watchアプリの中から本当に必要な物だけを選択して決定していくべきだろう。
通知は、通知そのもののメッセージを見るだけでステータスの分かるものもあるが、筆者の場合、多くの通知はその内容をもう少し詳しく知りたくなり、結局のところiPhoneをポケットから取り出してしまうことが多かった。本末転倒だ。
次ページへ続く、「望むのは研ぎ澄まされた“コンシェルジュウォッチ”」
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