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全天球撮影をしてVRコンテンツ製作に挑戦 第2回

パノラマ合成ソフトを使ってVR用の全天球動画をつくろう!

2015年03月18日 12時00分更新

文● 伊藤 真広 編集●北村/ASCII.jp

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 リコーの「THETA m15」のように単体で360度の全天球動画が撮影できるカメラであれば、撮影した動画をPCに取り込んで再生ソフトを使うだけで、全天球動画の映像を楽しめる。

 しかし、単体で全天球動画を撮影できるカメラの解像度は高いとは言えず、VRヘッドマウントディスプレー「Oculus Rift DK2」を使用した場合には、低解像度ゆえのブロックノイズが気になってしまう。

VRヘッドマウントディスプレー「Oculus Rift DK2」で見る、全天球実写映像作りに挑戦

 高解像度の映像を作るには、第1回で紹介した「Go Pro」や「QBiC MS-1」を複数台使って撮影した動画を合成しなければならない。

 そこで今回は、「QBiC MS-1」を4台使用する「QBiC PANORAMA」で撮影した動画を、Kolor社のパノラマ合成ソフト「Autopano Video Pro」と「Autopano Giga」を使って、全天球動画にする手順を紹介しよう。

複数のカメラで撮影した動画を合成して1つの全天球動画を作るには、Kolor社の「Autopano Video Pro」と「Autopano Giga」の2つのソフトを使用する

2つのパノラマ合成ソフトを用意

 今回、動画の合成に使用するのは、Kolor社のパノラマ合成ソフト「Autopano」シリーズから、複数の動画をパノラマ動画として合成してmp4ファイルに書き出す「Autopano Video Pro」と、静止画のシーンから類似点を探して合成し、パノラマ写真を作る「Autopano Giga」の2つのソフト。

 動画を作成するのにパノラマ写真を作る「Autopano Giga」が必要? という疑問を持つだろうが、これは動画を合成する際に、重ね合わせるポイントをマーキングをするために必要となる。

 ソフトはダウンロード販売のみで、Kolor社のオンラインストア「Kolor Store」で、「Autopano Video Pro」が599ユーロ(約7万6500円)、「Autopano Giga」が199ユーロ(約2万5500円)の合計798ユーロ(約10万1680円)。

 現在、この2つのソフトがセットになった「Bundle software "360 video"」が販売されている。価格は698.96ユーロ(約8万9063円)で、それぞれ単品で購入するよりも99ユーロ安いため、セットで購入することをオススメしたい。

Kolor社のウェブサイトは日本語に対応している。ソフトのダウンロードはDownloadを、ライセンスの購入はStoreを選択する

Storeの360°VIDEOからSoftwareを選ぶと、合成に使用するソフトが表示されるのでセットになった「Bundle software“360 video」を選ぼう

 ちなみに「Autopano」シリーズは、購入すると発行されるシリアルコードを入力しなくても、機能をフルで使える体験版として利用可能だ。

 この場合、書き出せる動画ファイルが30秒までに制限され、書き出された動画にウォーターマークが入ってしまうが、購入前に試用できるのはありがたい。

→次のページヘ続く (直感操作で動画を合成

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