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王者ヤフオク、フリマアプリと大乱闘 急成長「スマホCtoC」市場の勝者は

2014年12月10日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ

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大江戸スタートアップ・セミナー 次回開催は12月19日(金)
フリル×BASE×ヤフオク! スマホ個人間取引徹底トーク

 無料化・リユースなど新戦略で注目を集める「ヤフオク!」、一般人でも簡単にECサービスを運営出来る「BASE」(ベイス)、女性向けの人気フリマアプリ「Fril」(フリル)。3社の開発者・責任者をゲストに、個人間売買とオンラインショッピング(CtoC取引)をテーマに最新事情やトレンドに迫ります。(詳細はこちら


 中古ビジネスデータブック2013によれば、ネットリユース市場は約8300億円規模。

 パソコンからスマートフォンにユーザー基盤が移ったタイミングで同市場は再発明されようとしている。近年、スマホで存在感を増してきたのが「フリル」「メルカリ」「LINEモール」などのフリーマーケットアプリだ。いずれも「スマホ世代」にあたる若年層の女性にターゲットを絞って成長した。

 業界草分けのフリルは今年7月時点で150万ダウンロード、月間流通総額にして5億円を超える。2013年度末時点で約7300億円の年間取引高を誇る「ヤフオク!」にはまだ遠いが、中古衣料品をメインに、設立わずか2年で年換算約60億円(推計)の流通額を積み上げる、驚異的な成長速度を見せている。

 フリルを手がけるファブリックは9月にジャフコ・クックパッドなどから総額約10億円の資金を調達し、10月からは沢尻エリカ出演のテレビコマーシャルを打つなど競合との「空中戦」を進めている。

 古参インターネット企業も、簡単に市場を明け渡すわけにはいかない。

 「ラクマ」でスマホ市場に参入した楽天によれば、経験豊富な利用者、業者による出品が増えたことで、取引のマナーやルールが複雑化し、10~20代を中心とした初心者にとって利用のハードルが高くなっていた。

 王者ヤフーはスマホ市場に合わせて「ヤフオク!」改革を進めている。

 今年4月にはリユースチェーンのブックオフコーポレーションとの業務提携、リユース専用センターの開設を発表するなど「リユース革命」を打ち出した。さらに1出品あたり10円かかっていた個人の出品システム利用料を無料化するなど、新興企業の追い落としをはかっている。

 MM総研によれば、9月末時点でスマホ契約件数は6248万件。利用者をいちはやく取り込み、顧客(Consumer)同士が取引にあたる「CtoC」市場のドミナントプレイヤーになるのは、果たしてどこか。


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※お詫びと訂正:「ヤフオク!」の年間総取引高を最新の数値にあらためました。また「リユース革命」の説明に一部誤解を招く表現があったため、訂正しています。関係者の皆様にはお詫び申し上げます。(12月10日)

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