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「市場最強の洗浄力」 - マイクロ高圧洗浄初採用のドラム式洗濯乾燥機

2014年09月25日 10時30分更新

文● 大河原克行

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 シャープは、ドラム式プラズマクラスター洗濯乾燥機「ES-Z200」を、10月16日から発売する。ES-Z200の市場想定価格は29万円前後(税別)。ヒートポンプやココロエンジンを搭載していないEZ-A200(23万円前後/税別)も用意している。

ドラム式プラズマクラスター洗濯乾燥機「ES-Z200」(左)とヒートポンプやココロエンジンを搭載していない「EZ-A200」

 「市場最強の洗浄力を目指した」とする同製品には、業界初のマイクロ高圧洗浄技術を採用。新開発の高圧洗浄ノズルから吹き出す100~500μmの水の粒子が、毎秒100万個という微細な高圧シャワーとなって、繊維の奥の汚れをはじき出す。

 「高圧洗浄により、落ちにくかった頑固な汚れを吹き飛ばして真っ白にする新たな洗浄方法。微細な水の粒子のため、布が傷まず、黄ばみや黒ずみも抑える。しかも、通常の洗濯と変わらない使用水量で済む」(シャープ 健康・環境システム事業本部ランドリーシステム事業部国内商品企画部・奥田哲也副参事)という。

 洗濯時に通常使用する水を、洗剤ポケットを通じたルートとは別に、高圧洗浄ノズル向けの専用ルートからも供給。80〜190秒の間、高圧洗浄として洗濯物に噴射。さらに、高速シャワーすすぎの際には45〜60秒、最終すすぎでも20〜30秒間、洗濯物に高圧シャワーを噴射。使用する59リットルの水のうち、約40%を高圧シャワーとして使用することになる。

高圧洗浄ノズルのために専用のルートを用意。黒いパイプを通って高圧シャワーとなる

左上側に設置された高圧洗浄ノズル

 同社では、「泥汚れ、食べこぼし、皮脂汚れといった頑固な汚れに効果を発揮する技術であり、汚れに弱いとされていたドラム式洗濯乾燥機の需要を高めることにつながるのではないか」と意気込む。

 国内の洗濯機市場は、2013年度には消費増税前の駆け込み需要もあり、前年比2.3%増の503万9000台と、初めて500万台を突破した。だが、洗濯乾燥機については、前年比0.1%減の151万5000台と成長が鈍化。なかでも、ドラム式洗濯乾燥機は2010年度には51.0%と過半数を占めていたものの、2013年度には45.6%と構成比が縮小。むしろ縦型洗濯乾燥機に注目が集まっている。

 同社では、「ドラム式洗濯乾燥機は、ドラムの回転で衣類をほぐしながら乾燥を行なうことからシワやムラがなく乾燥できるというメリットがある。

 しかし、洗濯時はドラム回転でのたたき洗いとするため、衣類が傷みにくい反面、泥汚れなどの固形汚れが落ちにくいという課題がある。また、すすぎが不十分なので皮脂汚れによる黄ばみなどが残りやすいという特性がある。乾燥のドラム式、洗浄の縦型と言われるのはそのため。

 子供がいる家庭の洗濯では、泥汚れ、黄ばみや黒ずみ、食べ物や飲み物の汚れが落ちにくいという悩みがあり、これがドラム式洗濯乾燥機の需要減少につながっている」と分析する。

 実際、同社の調べでは、縦型洗濯機を選んだ理由として「洗浄力が良い」とする回答が39%と最も多く、ドラム式洗濯機ではこれが15%に留まる。一方で、「乾燥性能が良い」とする回答者はドラム式洗濯機では52%にものぼる。

 「これまでのドラム式洗濯機の洗浄力では、お客様の不満に応えられていない。そこで新たなマイクロ高圧洗浄技術を搭載することで、ドラム式洗濯機の洗浄力を大幅に向上させた」とする。

泥汚れのシャツを洗濯した結果。昨年のES-Z110に比べて汚れが落ちていることがわかる

 さらに、一昨年から搭載しているヒートポンプによる乾燥システムと、光センサー、温度センサー、湿度センサー、泡センサー、重量センサー、水位センサー、振動センサーの7つのセンサーを利用することで、洗濯状況に応じて最適な運転パターンを選択。自動で時間短縮や省エネ運転を行うことできるという。

各種センサーを搭載し、効果的な洗濯や省エネ、時短などにつなげることができる

洗濯槽の内部。効果的な洗濯、乾燥ができるように様々な工夫が凝らされている

 「光センサーと泡センサーで、洗濯水の透明度と泡の量から洗剤の種類を見分け、自動ですすぎ回数を1回にしたり、重量センサーにより、重い衣類が多い場合には衣類を持ち上げるために回転速度をあげたり、逆に軽い衣類が多い場合には衣類が槽に張り付かないように回転速度を落とすことで、たたき洗いの効果を最大限に発揮させる。しつこい油汚れなどがある場合には、ドラム槽の高速回転時間を伸ばして遠心力で汚れを飛ばし切るといったことも制御している」という。

ドラムの蓋の内側の形状はひまわりの種を模した形状。どんな角度でも衣類が付きにくいという

 さらに、軽い汚れや少ない洗濯物などの場合には時短モードを選択して、短時間に洗濯することも可能だ。

 同社では、「省エネ、時短を実現する機能を搭載している」と説明。洗濯から乾燥まで(6kg定格時)は、業界最高水準となる消費電力量580Wh、使用水量52リットル、運転時間145分となっている。

 そのほか、自動で洗濯槽をきれいにする「プラズマクラスター槽クリーン」機能を搭載。約3リットルの水を使用してドラムの裏側などの見えない部分に付着した洗剤カスを洗い流すとともに、プラズマクラスターイオンを約10分間、洗濯槽内に放出。送風で洗濯機内の水分を乾かしながら、ドラムやヒートポンプユニットまでカビの繁殖を抑制できるという。

 また、ココロエンジンを搭載し、上手な洗濯方法を音声でアシスト。少量の洗濯が続いたときには「まとめて洗えばお得になりますよ」といったようなアドバイスを行う。昨年のモデルでは、180パターンの会話が可能であったが、ES-Z200では255パターンの会話が用意されている。

槽クリーンボタンを押せばプラズマクラスターイオンを利用して槽内を清潔に保てる。また時短ボタンで効率的な洗濯が可能になる

聞いてボタンを押すとココロエンジンがアドバイスをくれる


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