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中国スマホ向けの小型液晶出荷が4倍—シャープ、第1四半期業績が改善

2014年08月02日 14時00分更新

文● 大河原克行

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 シャープが、8月1日に発表した2014年度第1四半期(2014年4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.9%増の6197億円、営業利益は55.0%増の46億円、経常損失は127億円の赤字から73億円改善し、54億円の赤字。当期純損失は179億円の赤字から162億円改善し、17億円の赤字となった。

 最終赤字からは脱却できなかったが、それでも構造改革に取り組む同社にとって、回復の兆しが感じられる決算となった。

 シャープの高橋興三社長は、「2014年度第1四半期は、経常利益と最終利益が、いずれも前年同期から大幅に改善し、順調に推移したと考えている。今年5月に発表した第1四半期の見通しでは、営業利益はほぼOと見込んでいたが、今回、これを上回ることができた」と自己評価した。

シャープ 代表取締役社長 高橋興三氏

 一方で、「第1四半期は支払い利息が増加しているが、9月に到来する社債1000億円の償還が確実なものになったほか、持分法投資利益の投資利益の増加などにより、営業外損益が改善。一方で、TFT液晶に関する直近の民事訴訟の進展状況を踏まえ、過年度の引き当てを一部見直し、訴訟損失引当金戻入額として特別損益に計上。また、欧州薄膜太陽電池事業の構造改革費用を特別損失に計上した」という。

 セグメント別では、プロダクトビジネスの売上高が前年同期比1.0%減の3991億円、営業利益は29.6%減の137億円。そのうち、デジタル情報家電の売上高が6.1%増の1686億円、営業利益が前年度は13億円の赤字だったが、今四半期は26億円の黒字に転換した。

 「携帯電話が台数、金額ともに前年同期実績を割り込んだが、液晶テレビの販売が海外で好調。タブレット端末の販売も増加し、増収になった。さらに、IGZO液晶搭載スマートフォンなどの新製品の市場投入と、コストダウン推進効果により、黒字転換した。

 今後は、液晶テレビの大型・高精細モデルの販売を強化するとともに、通信キャリアとの連携強化により、特長端末の創出を図る」とした。

液晶テレビ—国内で前年実績を下回り、海外で伸張

 液晶テレビの販売金額は6.7%増の857億円、販売台数は11.0%増の173万台となった。

 「液晶テレビは、売上金額が国内で前年実績を下回ったものの、中国を中心に海外で伸張。全体では台数、金額ともに前年同期を上回った」という。今後は、「4Kモデルおよびクアトロンプロを軸とした大型化、高精細化モデルのラインアップを強化。重点市場において、地域特性にあわせた特長商品の展開や、欧州における構造改革を推進する」とした。

携帯電話—競争激化で台数、金額とも前年実績を割り込む

 また、携帯電話の販売金額は前年同期比1.2%減の496億円、販売台数は5.7%減の123万台となった。「海外メーカーとの競争激化により、台数、金額ともに前年実績を割り込んでいる。今後は、国内シェアアップに向けて、高精細、省電力を生かせるIGZO搭載製品などのスマートフォンの市場投入、フィーチャーフォン需要の取り込み強化などに取り組む」とした。

健康・環境—円安による輸入製品の採算悪化

 また、プロダクトビジネス部門のうち、健康・環境の売上高は前年同期比0.3%減の821億円、営業利益が50.7%減の31億円となった。

 「消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動はほとんどなかったといえる。流通在庫がなくなったために、それに向けた出荷があり、前年同期並の売り上げを確保した。しかし、円安による輸入製品の採算悪化などにより収益が低下している。

 新たな需要を喚起する製品の創出や、独自特長製品の市場投入、ASEANを中心とした地産地消の推進、営業体制の強化、拡充に取り組む。白物家電の為替対策は、日本よりも成長率が高いアジア市場への展開が鍵。家電製品の普及率が低いため、ポテンシャルも高い。海外生産品を日本に持ってくるのではなく、海外で販売することが適している。

 また、特徴ある製品を投入することも大切な要素で、その代表例ともいえるお茶プレッソは、想定を上回る販売実績になっている。コードレス掃除機のFREEDも好調である」とした。

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