紙が売れるということは、ビジネスが動いている
大塚会長は、自らが社長を務める大塚商会で捉えている、ひとつの指標を披露し、景気の回復ぶりを示す。
それはコピー用紙の販売量の変化だ。
「コピー用紙は、コピー機か、プリンタに使うしか用途がない。つまり、その増減が、ビジネスが動いてかどうかの証になる」
大塚会長によると、コピー用紙は、秋口には前年同期比6%の伸張率だったものが、10月、11月は8%に成長率が増加。さらに、12月は2桁増で売れているという。これはまさに景気が戻ってきていることの証明というわけだ。
単なる置き換えではだめ、本来の目的である生産性の向上を
だが、大塚会長は、IT投資の回復を手放しでは喜んではいないようだ。
気にしているのは、生産性を高めるための攻めのIT投資になっているのかという点だ。Windows XPからのリプレース、消費税増税前の駆け込み需要が前提となると、どうしても置き換えることが主体となり、ITの本来の目的である生産性の向上といった観点での意識が希薄になる可能性が強い。
「これから景気が良くなってくると、中小企業はもっと忙しくなり、残業が増えたり、人手不足で苦しむ。我々は、ITの専門家として、最新のITをコスト削減の切り口で提案するのではなく、生産性向上のツールとして、あるいはモバイルを活用することで外から仕事ができるといったワークスタイルの変革を提案しなくてはならない。モバイル環境を実現できたから、お客様をあと一件まわれる、残業がなくなるというように、前を向いたIT導入を勧めることが必要」とする。

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