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2014年、コンピュータは大きな岐路に立っている by 遠藤諭

2014年01月07日 11時50分更新

文● 遠藤諭/角川アスキー総合研究所

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 毎年1月はCES(Consumer Electronics Show)が開催されるニューモデルの季節だが、昨年、タブレットが出荷台数でPCを逆転したといわれる。

 タブレットではiPadのシェアが高いのでアップルが世界最大のコンピュータメーカーだという見方もある。一方、スマートフォン市場は、iPhoneとAndroidが激しくシェア争いを繰り広げていて、世界ではAndroidが約5倍売れているともいうが、米国や日本ではiPhoneが上回っている。

 2000年代半ばにクラウドコンピューティングという考え方が生まれ、2007年のiPhoneで決定的となった。それから5年ほどが経過して十分普及したことで、いままで使われてきたPCやMacOSと、これらモバイルOSの位置づけが大きく変化しているわけだ。

 それでは、こうしたトレンドがそのまま続くのかというと、そう甘くないのがこの業界である。

 2020年には、世界の人口は77億人となり、ネット人口は40億人に達するといわれる。その間にも世の中のあらゆるものがクラウドの中にすいこまれていくことになるだろう。先日までは「クラウド」のほうが特別だったが、いまや企業内でハードウェアを自前で管理するほうを「オンプレミス」(on premise=構内で)と特別に言うようになりつつある。

 そんなわけで、ネットを動かしている主要なプラットフォーマーは、いずれもこの領域でなんらかのアクションをとってきている。それは、いままで我々が使ってきたPCやMacが、これからどうなるかということでもある。CESで発表された1つ1つの製品を見ることもさることながら、むしろ少し引いた視点でも見ておくべきタイミングである。たとえば、ちょっと気になる動きだけでも以下のようなものがある。

PCとMacのこれからに影響しそうな気になる動き
アマゾン WorkSpaces PC・アズ・ア・サービス
グーグル Chrome OS HTML5とアプリ
インテル デュアルOS デュアルOS/Androidシフト
マイクロソフト Windows 進化は複雑に向かう
アップル MacOS、iOS 次は大画面とNUIか
フェイスブック Facebook Phone オリジナル設計のスマートフォン

 もちろん、こうしたことの外側では“スマートテレビ”とか、Google GlassやiWatchみたいなウェアラブル、コンピュータが身の回りに溶け込んで“インビジブル”になるという議論もある。しかし、気になるのは、我々の創造性を支える道具としてのコンピュータを誰がどんなふうに作っていくのかだ。ということで、以上の6つについてもう少し触れてみる。

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