各種無線設備やアンテナを扱う日本電業工作は、工事現場向け無線LANシステム「FalconWAVE おくだけWi-Fi」を利用したWi-Fiエリア化実証実験を実施し、トンネ ル作業現場での最大1248mのWi-Fiエリア化に成功した。
これは12月20日に商品発表された「現場の助っ人シ リーズFalcon WAVE おくだけWi-Fi」の実力試験をとして、実際のトンネル点検作業中の作業現場内で行なったもの。「現場の助っ人シリーズFalconWAVE おくだけWi-Fi」は、可搬性のあるWiFiアクセスポイントで、指向性アンテナや全方位アンテナなどと組み合わせて工事現場の情報機器、監視カメラ、イベント会場、災害現場といったシーンで利用される。
実験では、指向性アンテナをトンネル入り口に設置し、途中で2ヶ所の湾曲部のある全長1.2kmのトンネルをWiFiエリア化するのに成功したほか、全方位アンテナをトンネル内に設置して1.6kmのトンネル全域をカバーすることも確認したという。
現在の建設工事作業現場では、スマホ/タブレットといったモバイル機器が急速に普及しつつあるが、高層ビル建設現場やトンネル掘削現場などでは電波不感地となりやすいという問題があった。Falcon WAVE製品は数種類ラインナップし、2.4GHz帯ポータブルモデルはIEEE802.11g対応で、10チャネル対応。自動車用シガーソケットやACアダプタからの給電で動作する。サイズは幅270☓奥行き245☓高さ174mm、重量は約4.5kg。アンテナとの組み合わせにより最長18kmの伝送、多段中継システムを構成することもできる。