シャープは本日、スマホ新製品の説明会を開催し、同社が開発した省電力液晶「IGZO」を来年以降発売するモデルに順次搭載し、提携先である台湾のホンハイ精密工業をはじめ、海外でもIGZO液晶の供給・販売拡大を目指すと発表した。
IGZOとはシャープが2002年から開発を進めてきた酸化物半導体のテクノロジー。インジウム、ガリウム、亜鉛で構成される酸化物の頭文字から「IGZO」と名付けられた。トランジスターを小型化できるので、1画素あたりのバックライトの光透過量が増えて、従来よりも明るく表示できる。
そして、クルマのアイドリングストップのように、静止画表示中はCPUの表示部をストップさせ、液晶も1秒に1回動くだけになるので、かなりの省エネになる。そして、タッチパネルのノイズ発生時間が短くなるので、タッチ感度も良くなり、auの冬モデルで登場するAQUOS PADのようにペンでの入力も自然にできるのだ。呼び方は「イグゾー」だが「イ」の部分にアクセントを置くのが正しいようだ。
また、シャープ執行役員である大畠昌巳氏は「6年間トップだったケータイ出荷台数が3位に転落したのは、海外メーカーの進出やスマホの急激なスペックアップ、そしてLTEなどの通信網の対応に遅れを取って競争率が低下した」と認めたうえで「IGZO液晶を経営再建の柱と位置づけて、来年以降は順次投入していき、シェアの挽回を目指す」と語った。
また、今回の発表会には冬モデルとして投入されるスマホ&タブレット、フィーチャーフォンのタッチ&トライコーナーも併設された。各スマホのスペックなどは、ASCII.jpの記事に詳しいのでそちらを見ていただきたい(ドコモ、au、ソフトバンク)。