10月5日、グリーン・グリッドは日本国内の既存データセンターを対象にエネルギー効率の向上に取り組む団体や企業を評価・表彰する「グリーン・グリッド データセンター・アワード 2012」の受賞企業を発表した。
グリーン・グリッドは、本部を米オレゴン州に置く、データセンターおよびビジネスコンピューティング全般で使用される資源の効率化に取り組む世界規模のコンソーシアム。「グリーン・グリッド データセンター・アワード」は、日本国内でデータセンターを運用する団体や企業間でデータセンターの資源効率の計測と改善を推進することを目的に2010年に創設され、今回で3回目の実施となる。
グリーン・グリッド データセンター・アワード 2012の最優秀賞は、NTTコミュニケーションズとNTTファシリティーズの共同プロジェクト「革新的な人工知能エンジンを有する空調自動制御システム(DCIM)を活用した継続的改善活動と国内DCのエネルギー効率底上げへの貢献」となった。
アワード実行委員会による受賞のポイントによると、両社は人工知能エンジンを有する空調自動制御システム(DCIM)を活用した独創的、かつ先進的な手法でデータセンターの空調システムのエネルギー効率改善、サーバ室の温熱環境品質改善を両立させる施策を継続的に実施。加えて、DCIMを通じて得られた実証データを基に運用改善を見える化し、運用改善による具体的な投資回収目標の設定とその達成に取り組むなど、多くの企業が悩む費用対効果の課題についても対策が講じられている点も評価したという。
優秀賞は、「サーバ電力量、空調電力量、室内温度、外気温など、サーバ室ならびに室外機置場の温熱環境の監視を徹底的に行ない、データセンターのエネルギー使用を効率化」したというSCSKの「温熱環境の改善による省エネルギー対策の効果検証と実践」。また特別賞にはインターネットイニシアティブ(IIJ)の外気冷却方式コンテナ型データセンター「松江データセンターパーク」が選ばれた。
グリーン・グリッド データセンター・アワード 2012の対象企業などは以下の通り。