このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

買うならどっち? バッファロー「ゼン録」vs.東芝「REGZAサーバー」

2012年03月13日 12時00分更新

文● 元橋源次郎

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

使い勝手はどうなのか?

DVR-Z8の番組表

DVR-Z8の番組表。スクロールにもたつきはなく、快適な操作が可能だ。左上に選局中の番組が表示される

 使い勝手において一番重要なのは番組表だろう。DBR-M180は最大7局×6時間表示(過去番組表は最大6局×6時間)でDVR-Z8は5局×4時間表示。DBR-M180はタイムシフトマシンで設定した6chが1画面で見られるのに対して、DVR-Z8は5ch以上の録画設定をしている場合はスクロールさせる必要がある。

 過去番組表はどちらも上下ボタンでスクロールさせ続ければ日付をまたいで移動できるが、ともに前日または翌日の番組表にジャンプするショートカットボタンを用意している。

 DVR-Z8で気になるのは過去の番組表と未来の番組表が一緒になっており、今見ている番組表が過去なのか未来なのかわからなくなること。DBR-M180は「過去番組表」と未来の「番組表」が別物なので、表示中の番組表が過去なのか未来なのかを混同することはない。

 さらにDBR-M180の場合は、番組表で青ボタンを押すと過去(過去番組表)または未来(通常番組表)の1週間から特定の時間帯を選んで直接ジャンプする機能がある。DVR-Z8にはこれに相当する機能がないため、瞬時に特定の日時の番組表を表示するのは難しい。

録り貯めた番組をジャンル別に表示する「ジャンル検索」が行なえる。ただしキーワード検索などの機能はない

録り貯めた番組をジャンル別に表示する「ジャンル検索」が行なえる。ただしキーワード検索などの機能はない

 細かな使い勝手で違うのは、DBR-M180は「過去番組表から番組を選ぶ」ことが操作の主体になっているが、DVR-Z8は「過去に身を置く」ようなイメージになる。

 例えばDVR-Z8の過去番組表から2時間前の番組を選んで再生したとする。その状態で数字キーを押すと、別の局の同時間帯(2時間前)の番組が再生される。つまり、現在放送中の番組を見る「通常」モードと、過去の番組を見る「タイムシフト」モードが明確に分かれており、過去の番組を一回選んだら数字キーで選べるのは別の局の同時間帯に放送された番組だけなので、過去にタイムスリップしたような気になるわけだ。

 一方DBR-M180の場合は、過去の番組を再生中に数字キーを押すと、タイムシフトマシン再生が終了し、現在放送中の番組が表示される。ちなみに、どちらも早送りや巻き戻し、タイトルのスキップなどは可能だ。

 どっちがいいかは好みの問題だが、筆者個人の感想としてはDBR-M180のほうが好ましい。基本的に、過去の特定の時間に戻りたいのではなく、過去番組から見たいものをチョイスして再生したいのだし、現在放送中の番組は「選ぶ」というより「何か面白いのやってないかな」と適当にザッピングするのが常である。そんな使い方なので、過去番組から数字キー1つで現在番組へダイレクトに戻れるほうが効率がいいのだ。

まず、通常モード時に(タイムシフトモードのときは通常モードに戻してから)メニューボタンを押して「設定」を呼び出す

まず、通常モード時に(タイムシフトモードのときは通常モードに戻してから)メニューボタンを押して「設定」を呼び出す

メニューから「まるっと全録設定」→「まるっと全録ダビング」を選ぶ

メニューから「まるっと全録設定」→「まるっと全録ダビング」を選ぶ

番組表が表示されるので、そこからダビングしたいタイトルを複数選ぶ。選びと番組タイトルの頭に「ダ」の文字が付く

番組表が表示されるので、そこからダビングしたいタイトルを複数選ぶ。選びと番組タイトルの頭に「ダ」の文字が付く

これで一括ダビングが可能。最大100番組まで選択できる

これで一括ダビングが可能。最大100番組まで選択できる

 DVR-Z8ですばらしいと感じたのは、過去番組をダビングする際、複数の番組を選択して一気に処理をさせることができるところ(若干操作がややこしいが)。DBR-M180は複数選択ができないので、例えば外出中に気に入った複数の番組をどんどんダビングさせておく、ということができない。DVR-Z8ではそれができるので、時間の節約になる。 ただし、DVR-Z8はダビング中にテレビ視聴すらできないので、夜寝る前か朝の出勤前などにまとめてダビング指定をしておかないと、使いたいのに使えない、という事態になる可能性がある。

全チャンネル録画とは「大人の贅沢」

 今のところ、DVR-Z8とDBR-M180の実売価格はそれほど変わらない。となるとBDレコ機能が内蔵されているDBR-M180のほうがお買い得感があるように思える。

 ただし、DBR-M180の79Wという消費電力に対して、DVR-Z8は31Wと比較的低消費電力である。ランニングコストを考えると、DVR-Z8のほうがお得なのかもしれない。

 そもそも全チャンネル録画という行為は「大人の贅沢」みたいなものだ。(テレビ関係者は別かもしれないが)必ず必要というわけではないし、録ったからといって全部見るわけでもない。むしろ見ないで自動削除される番組がほとんどであり、空いた時間に暇をつぶす程度のものだと思う。

 そういう目で見ると、なるべくコストを抑えられるという点でDVR-Z8は優れていると思うし、機能的にも十分。BDやNASへの書き出しやDLNA配信が必須という人でなければ、DVR-Z8を選んでもいいと思う。


■Amazon.co.jpで購入

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中