ワンセグ機能は今後に期待
やや残念なのがワンセグ。好きなときにオンエアを視聴できて便利だが、録画や録画予約、視聴予約には非対応だ。メーカーによると、ワンセグチップがコピー制御(CPRM)に非対応でアップデートでも対応できないという。フリックでスムーズにチャンネル切り替えができるなど、アプリ自体の操作性が良好なだけにとても残念だ。
本体を横向きに倒したときの視聴スタイルにも不満が残る。右側面からアンテナを引き出し、テーブルなどの上で本体を左横に倒すと、テーブル面とイヤホンが干渉する。しかもacroのBluetoothはA2DPに非対応で、Bluetoothヘッドホンで音声を聴くこともできない。横向きで視聴できる卓上ホルダーの登場に期待したい。
テザリングはアップデート待ち?
acroはギリシャ語で“頂点”や“最高”の意味。しかし、すべての機能を搭載するわけでなく、冒頭で述べたように防水、3D、テザリングには非対応だ。防水と3Dはともかく、残念なのはテザリング。
テザリングはドコモが今夏のスマホから開放した新機能で、スマホをWi-Fiルーターにするもの。今夏のスマホ全9機種中7機種までが対応するが、acroと「BlackBerry Bold 9780」のみが非対応となる。
「QuickShortcutMaker」というサードパーティ製アプリで確認したところ、テザリングらしき機能「com.android.settingscom.android.settings.TetherSettings」を発見できた。が、閲覧できたのはWi-FiとUSBテザリングに関するヘルプ画面のみで設定画面は出ない。ともあれ、今後のアップデートに期待したい。
arcからプラスはあるがマイナスはない
arcの良さはしっかりと受け継いでいる。例えば、高感度、低ノイズの裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R for mobile」と、開放値F2.4の明るいレンズを搭載し、薄暗い場所でも明るめの画像や動画が撮れる有効810万画素カメラ。また、コントラスト向上技術と輪郭強調技術を組み合わせ、画像や動画がクッキリ色鮮やかに見える「モバイルブラビアエンジン」などがそれだ。
arcより多機能なのに、超狭額縁技術の採用で横幅はarcより約1ミリ細い。さらに、arcでは右側面上部にあった着信ランプの位置が、acroでは正面右上部に移動し、わざわざ側面を覗き込む必要がなくなったりと、高機能化したのにスリムで使い勝手も向上している。
前述のように細かい不満点はあるが、7月23日から開始する「モバイルSuica」にも対応の見込みで、「買い度」は確実にアップしている。後編では引き続きバッテリーの持ちなどをチェックしてみたい。
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