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Webディレクターが身につけたいコミュニケーション術

2010年12月17日 11時00分更新

文●フライング・ハイ・ワークス

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 Webディレクターが制作プロジェクトを進めるうえで重要なのが、スタッフとのコミュニケーションです。

 クライアントとの打ち合わせに制作スタッフが同行した場合はクライアントの意向が直接伝わりますが、業務の都合などで同行できないこともあります。その場合は、ディレクターがクライアントの意向を制作スタッフへ伝える必要があります。ただし、クライアントが言ったことをそのまま伝えるだけではディレクターが存在する意味がありません。

 クライアントとスタッフの間に入り、お互いの意思の疎通を手助けすることがディレクターの役目です。スタッフとのコミュニケーションにおいては、デザイナーやプログラマーといった相手の立場や職種、さらにはスキルや個性に合わせた伝え方を考えなければなりません。

スタッフに合わせた伝え方を考える

 たとえば、「使いやすい問い合わせフォームを制作したい」というクライアントの依頼を例に考えてみましょう。デザイナーとプログラマーでは「使いやすい」の捉え方は違います。そのため、単に両者に「使いやすい問い合わせフォームを作って欲しい」と伝えるだけでは不十分です。

 デザイナーには入力項目やボタンをユーザーにわかりやすいデザインにしてもらうように指示を出します。一方、プログラマーには、プログラミングに重点を置いた指示を出します。具体的には、問い合わせ時にどのような入力項目をチェックするか、どのような画面遷移が使いやすいかなどを考えてもらいます。

 各スタッフの作業範囲に応じて、クライアントからの要望を咀嚼して伝えることが非常に重要です。

メールだけではなく顔を合わせて打ち合わせする

 もう1つ、大事なことは、スタッフ全員が情報共有できる場をディレクターが提供することです。実際のサイト制作に入る前には必ず制作スタッフを集めて、打ち合わせの機会を持つようにしましょう。

 メールだけでのコミュニケーションは避けましょう。「メールを転送しておけば指示を出したことになる」とつい考えがちですが、受け取り方の違いなどでミスが発生しやすくなります。メールで指示をする場合にも、メール送信後に相手のタイミングを見て必ず直接説明する機会を設けるようにしましょう。

 社内でも社外でも制作指示を出すときにはコミュニケーション能力がとても大事です。制作スタッフにこまめ声をかけることで、スタッフも相談もしやすくなり、進捗もスムーズに進むようになります。

著者:フライング・ハイ・ワークス

東京都近郊(首都圏)を中心とし、企業サイトやキャンペーンサイトの制作、CMSの設置などを行なっているWeb制作会社。掲載実績数は300点以上。クライアントのその先にいるお客様の事を考えた「意味を持つデザイン」と「訴求するコンテンツ」を提供する事を使命とし、ディレクターを中心にフットワークの軽さときめ細かい対応で制作を行なっている。

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