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新しいソフトウェア開発を応援するグローバルサインのコードサイニング証明書

個人でも簡単にコードサイニング証明書を取得できる!

2010年06月04日 07時00分更新

文● TECH.ASCII.jp 記事協力●GMOグローバルサイン

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実は、国内のコードサイニング証明書の世界には、未解決の問題が潜んでいた。個人事業主や個人が、簡単に証明書を取得できなかったのだ。それが可能になったのが、グローバルサインの個人向けコードサイニング証明書発行サービスである。

ついにはじまった
個人が使えるコードサイニング証明書

 グローバルサインが、個人向けのコードサイニング証明書発行サービスを開始した。これまで、国内の個人開発者がコードサイニング証明書を取得するのは、たいへんな労力をともなっていた。なぜなら、完全に日本語で、しかも日本国内だけで証明書の発行手続きが完了する認証局がなかったからだ。

 もちろん、いままでも国内にはコードサイニング証明書発行の手続きをしてくれる代行業者はあったものの、結局途中で英語でのやり取りが発生してしまうなど、使い勝手はいまひとつであった。国内では個人事業主だとコードサイニング証明書の取得が困難であることから、取得手段の1つとして、法人を立ち上げてしまうケースもある

 近年、コードサイニング証明書の重要性は増してきている。たとえば64ビット版のWindows VistaやWindowsServer 2008からは、カーネルモードで動作するソフトウェアを読み込む際には署名(Kernel Mode Code Signing:KMCS)が必要となっているし、Adobe AIRやJavaアプレットなど、ネットワークが前提のアプリケーションでも重要なのはいうまでもない。

 そこで、グローバルサインでは法人と同じように、すべての手続きを日本語で行なえ、かつ最短数日で発行が可能な個人向けコードサイニング証明書発行サービスをはじめたというわけだ。グローバルサインのコードサイニング証明書は、ActiveXなどにも対応した「MSAuthenticode」やJava対応の「Object signing」、VBAやマクロに対応した「MS Office VBA」、「Adobe AIR」対応など、対応の幅が広いのもうれしい。

 ちなみに、法人向けと個人向けのコードサイニング証明書において、証明書情報の違いはどの程度あるのだろうか? たとえば、個人の本人確認を印鑑証明によって行なう点や、画面1を見ればわかるとおり、証明書DN(Distinguished Name:証明書所有者の識別情報)に個人名が記述され、組織名や部署名がないといった違いがある。

画面1 コードサイニング証明書における、法人向け(左)/個人向け(右)の違い。画面を見くらべると、法人向けでは組織名が記述されている箇所に、個人名が表示されていることがわかる

申し込みで用意するのは印鑑証明書のみ
早ければ数日で証明書が届く

 実際の申し込み手順だが、用意するのは印鑑証明書のみだ。具体的な流れは図1のようになる。印鑑証明書の用意ができたら、あとはグローバルサインのWebサイトで必要事項を入力、決済方法を選択して申請書と印鑑証明書を送付する。これで数日を経て、証明書が発行される。発行されたら、指定のURLから証明書を取得できるようになるので、あとはインストールするだけだ。

図1 申し込みの具体的な流れ。印鑑証明書を用意する以外は、特別な作業は必要ない。法人よりも簡単か?

 なお、本人確認の手順は申請者と印鑑証明書の氏名と、申請書捺印と印鑑証明書の陰影をマッチングすることで行なわれる。これらの作業は支払い確認が取れたあととなるため、クレジットカードの場合は対応が早いが、銀行振り込みの場合は振り込み確認で少々のタイムラグが生じる。また、もちろん本人確認がスムースにいかなかった場合も、若干の時間を要することとなるが、大半の場合は1週間もかからず発行される。

 そして前述したとおり、これらの作業はすべて日本語(のWebサイト)で完了できる。疑問点などがでてきた場合の質問も、当然ながら日本語でOKだ。

 グローバルサインによれば、サービス開始後の反響も大きいようで、「コードサイニング証明書が手軽に取れるなら」と、会社を畳んでしまおうと考える人がでてくるかもしれない。まだ法人向けのサービスしかしていなかった時期に、同社がイベント出展をした折りにも、「個人向けはないのか?」という問い合わせもあったというから、潜在的なニーズの大きさが窺える。コードサイニング証明書はこれから必要性が高まる存在だけに、個人・法人の垣根を取り払ったサービスの意義は大きいのではないだろうか。

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