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ソフトウェア開発を応援するグローバルサインのコードサイニング証明書 第3回

個人でも導入できるのがメリット

凄腕プログラマーがAdobe AIR 2.0対応電子証明書を導入

2010年06月01日 07時00分更新

文● TECH.ASCII.jp 記事協力●GMOグローバルサイン

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個人デベロッパーとして著名な有川榮一氏は、RIA環境の本命ともいえるAdobe AIRのアプリケーション「Comm On AIR2」の開発を手がけている。そして、このAIRアプリケーションの安全性を担保しているのが、グローバルサインのコードサイニング証明書だ。

インターネットの技術でデスクトップアプリの開発を

 デスクトップアプリケーションの操作性と表現力をWebアプリケーションにまで持ち込むRIA(Rich Internet Application)が大きな注目を集めている。特に、Adobe AIRは既存のWebアプリケーションで培ってきたスクリプトやFlashなどのスキルをそのまま利用してデスクトップアプリケーションが開発できるといった特徴を持つ。

Comm On AIR2の開発者である有川榮一氏

 また、幅広いプラットフォームでランタイムが提供されているため、クロスプラットフォームで動作するというのも大きなメリットだ。現在、フリーランスでRIA環境の開発を行なっている有川榮一氏も、このAIRの魅力にひきつけられたプログラマーの1人である。

 有川氏は以前、ソフトウェア開発会社に所属していたころからWebアプリケーションの開発に親しみ、現在フリーランスとしてクラウドやRIA環境など、幅広いソフトウェアの開発を手がけている。特にAdobe AIRに関しては、登場した当初から開発を手がけており、まもなく正式版が登場するAIR 2.0に高い期待を寄せる。

 AIR 2.0ではP2Pの通信やUDPの送受信なども可能になったほか、OSとの連携が強化され、ネイティブのAPIが直接呼び出せる。「インターネットとデスクトップが統合するという意味では、Rich Internet ApplicationではなくRich Integrated Applicationだと思います」(有川氏)。

 有川氏がこのAIR 2.0のアプリケーションとして開発したのが、「Comm On AIR2」である。「Adobe Stratusサービスを用いて、サーバーを介さないP2Pで、動画や音声やチャットやスクリーンショットの共有がリアルタイムに行なえます」(有川氏)というもので、AIR 2.0の新APIをフル活用し、RIAの新しい可能性を存分に引き出している。

AIR 2.0で開発したComm On AIR2

AIRアプリには電子証明書が必須
個人で購入できるグローバルサインの証明書

 しかし、AIR 2.0のようなインターネットアプリケーションでは、セキュリティがきわめて重要になる。実際、Adobe AIRに関しては1.0からコードの身分証にあたる電子証明書が必須になっており、OSへのネイティブアクセスが強化された2.0ではますますその重要性が増している。

 有川氏は個人事業主としてプログラムを配布する立場になり、この電子証明書の必要性を強く感じるようになったという。「誰かが有川を偽って、アプリケーションを配布するかもしれません。まして、中身が見られないプログラムの場合、インストールの途中で作成者の身元がでないのは危険だと思います。Comm On AIR2は最初から配布する予定だったので、電子証明書を導入するつもりでした」と述べている。

Comm On AIR2は、画面等をリアルタイムに共有できる

 ということで、Comm On AIR2ではグローバルサインのコードサイニング証明書を採用し、インターネットでのソフトウェア流通でも配布元(作成者)の証明と改ざんの有無を確認できるようにした。実は、個人で導入できるAIR用のコードサイニング証明書がいままでなかった。

 「極端な話、自分でオレオレ認証局を作ることもできたのですが、それではユーザーに安心感を与えられない。海外の認証局から証明書を取るという手もありますが、個人情報を海外に送るのはちょっと怖い。そう考えていたら、グローバルサインさんが個人でも導入できる証明書を日本で提供するというのをほかの人に教えてもらって、さっそく導入しました」(有川氏)というのが導入の経緯だ。

 グローバルサインの場合、企業への電子証明書発行は登記簿などが必要になるが、個人の場合は、印鑑証明書が必要になる。こうした厳密な認証プログラムにより、個人でも身元がきちんと証明されるわけだ。

業務アプリケーションのRIA化とともに電子証明書はますます重要に

 実際使ってみると「発行は速いし、日本語できちんと情報が提供されています。迷うところは全然ありませんでしたね。Flash Builder 4でも対応していますし、コードサイニングとインストーラーも含めて証明書1枚で済むので楽です」(有川氏)とかなり満足しているようだ。

 今後、リッチなインターフェイスと操作性を持ったRIA環境は、コンシューマー向けのアプリケーションだけではなく、業務アプリケーションでも採用されていくことになるだろう。RIAでのコードサイニング証明書の重要性はますます高くなる。こうしたなか、いち早くRIAの分野で実績を積みつつあるグローバルサインのコードサイニング証明書は、唯一ともいえる有効な選択肢だ。

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