オフィスでも宣伝素材として、急に数枚の大判ポスターが必要になるケースがある。キンコーズのようなデジタルプリントサービスが近所にあればいいが、一般的なPCとプリンターしかない状況では、分割印刷して貼り合わせるなど、手間も時間かかるしクオリティーもそれなりものしか得られない。
エプソン販売が22日に発売した“MAXART”「PX-F8000MS」は、シートフィーダー付きのA4スキャナーとA1プラスサイズのカラー印刷が可能な大判インクジェットプリンターを組み合わせて、PCレスでA4サイズの原稿をA1プラスサイズに拡大印刷できる拡大コピーシステムだ。
手元のA4サイズのパンフレットやチラシなどの紙原稿を利用して、大判ポスターを作成できる。インクは水性顔料系の5色(フォトブラック、マットブラックを含む)。ランニングコストはA1普通紙ロールを使った同社測定値で約74.9円、印刷時間は約0.7分(360×720dpi時)となる。
普通紙のほか、色鮮やかな出力が得られる「PXマット紙ロール」、落ち着いた風合いになる「PXMCプレミアムマット紙ロール」、銀塩写真と同じレンジコートを採用して大判に引き延ばした紙焼きのような光沢ある仕上がりになる「プロフェッショナルフォトペーパー」などを用意する。
スキャナー部は最大50枚セット可能なADF(自動紙送り装置)を内蔵し、両面読み取りも可能。スキャン速度はフルカラーで毎分11枚、両面時でも8.3枚を実現する。価格はオープンプライスだが、市場想定価格は約50万円。
同時に、学校教育市場向けにテンプレートやイラスト素材を集めた「学校活用ボックス」をセットにした「PX-F80MSSC」も発売した。学校活用ボックスにはWord、Excel、一太郎などで、学級新聞や校内掲示物などの作成に利用できるテンプレートや素材が収録されている。