昨今、企業の業務はシステムへの依存度が高く、安定運用が求められている。しかし、システム管理者の負担は増える一方だ。そこで2社は共同で「エージェントレス監視」「VMwareの監視および制御」「自律的な仮想化サーバーの運用」を実現するなど、”管理の自動化”により安定性を高めた管理ツールを発売する。
(株)ネットワールドと(株)野村総合研究所は16日、仮想化環境を管理するツール「Senju Children for VMware」を共同で発売すると発表した。同ツールは、野村総合研究所が運用管理ツール「Senju Family」で培った運用技術のノウハウをもとに、VMware向けに新開発した製品。
機能面では、VMware ESXサーバー3台とゲストOS10台をエージェントなしで監視できる。VMware ESXサーバーに関しては12個の監視項目を提供。また、ゲストOSに対してはリソース監視、ログ監視、パフォーマンス監視など57個の監視項目を標準で実装している。
さらに、標準で実装している監視項目ではカバーできない部分については、カスタム監視機能により柔軟に対応可能だ。もちろん、ゲストOSの停止や起動、別の物理サーバーへの移行といった仮想化環境の制御機能も搭載。
加えて、今回の製品の付加価値といえるのは、Senju Familyに搭載されているメッセージ処理自動化機能「ランブックオートメーション」を搭載していること。同機能により、システムに異常が起こったときにシステム管理者が行う初期対応を自動化できる。
具体的には、発生したメッセージやイベントの切り分けを行ったうえで、例えば日中に起こった障害はログをとってベンダーと共有。夜間では仮想サーバーを再起動、特定コマンドの実行といたった動作や、メール送信などのアクションを自動化できるというもの。
なお、製品構成は下記の通り。
- 千手マネージャ Windows版 ライセンス 1個
- 千手エージェント Linux版 ライセンス 1個
- 千手センサー 13個
- VM監視 3個
- ランブックオートメーション マネージャ ライセンス 1個
- ランブックオートメーション 管理対象 ライセンス 3個
価格は初期費用が70万円。年間保守料が10万5000円となる。ネットワールドもしくは、野村総合研究所の窓口から購入できる。