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かーずさん、コレどういうことですか? 第3回

67歳の美少女ゲームメーカー社長に話を聞いた

2009年05月23日 12時00分更新

文● かーず

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トラピストビールを飲み、ゲームをプレイする「神聖な時間」

かーず(以下傍線) 初めに、Hal氏がゲームと出会ったきっかけを教えてください。

ゲームが本当に好きだと熱く語るHal社長。好きなゲームには「新・御神楽少女探偵団」や「バイオハザード」などのタイトルも挙がった

Hal 元々は家業を手伝いながらAV機器系のテクニカルライターをしていたんですが、パソコンにも興味があったんです。そのとき、1980年代に「ザ・ブラックオニキス」というPCゲームに触れたのが運命的な出会いでした。こんな面白いものが世の中にあって良いものかと、毎日21時から深夜3時まで没頭していましたね。

 美少女ゲームも初期からやっていて、「el(エル)」 や「DE・JA」、「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」、「DESIRE」「EVE burst error」など、蛭田昌人さんや菅野ひろゆき(旧ペンネーム・剣乃ゆきひろ)さんのゲームがお気に入りです。


―― かなり過激でエッチなシーンもありますけど、美少女ゲームに抵抗はなかったんでしょうか?

Hal エロはあってもなくても問題ありません。話が面白ければオーケーなんです。18禁ゲームの「あやかしびと」や「Fate/stay night」も好きなら、一般向けゲームの「零」や「サイレントヒル」、「逆転裁判」も好きなんですよ。私の一番の楽しみは、仕事が終わって、トラピストビールを飲みながらゲームをプレイするときなんです。神聖な時間ですね。


―― SFやホラー志向が強いラインナップですが、恋愛系の美少女ゲームあまりプレイしないのでしょうか?

Hal あ、いえ。やっています。「Piaキャロットにようこそ」シリーズもプレイさせていただきましたし、「泣きゲー」と言われる「ONE~輝く季節へ」や「Kanon」などは一通りやらせていただきました。

Hal社長のプロフィールページ。1言コメント「フェイトをガチでクリア。」と年齢項目の「60代以上」にあまりにギャップがありすぎ、ネタではないかと思わされてしまう。だが真実である


―― 普段どのくらいの年齢の方と、いつもゲームの話をされるんですか?

Hal 社員は18歳から20代後半くらいなんですが、みんなゲーム好きで入ってきますから、話していても違和感はまったく感じません。「『うみねこのなく頃に』やった?」など、普通に話していますよ(笑)。

 自分ではそれを変なことだとはまったく思わないんですけども、社員たちの話を聞くと、彼らの父親とかおじいさんの年代は全然違うらしいです。でも私に言わせれば、こんな面白い物を同年代の人はなぜやらないんだろうと思いますね。


―― Hal氏が選ぶベストゲームは何でしょう。

Hal 非常に古いゲームですけど、アドベンチャーゲーム「スナッチャー*1です。後半部分がかなり駆け足になっていますが、PC-8801版が一番出来が良いですね。MSX2版のアクションRPG「SDスナッチャー」ではその辺りもちゃんとフォローされています。

 美少女ゲームの中では「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」ですかね。「宝玉」を使ったゲームシステムがすごいんですよ! 攻略本片手にやっていても迷ってしまうくらいで、よくあんな複雑なシステムを考えたものだと感心します。

*1 スナッチャー: 1988年にコナミから発売された、小島秀夫氏の制作指揮によるアドベンチャーゲーム。2042年の神戸市を舞台としたサイバーパンクな世界観を特徴とする

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