PCの前にいると紙の辞書を引く機会がてきめんに減ってくる。検索すれば多くの場合、その意味や事例が調べられるからだ。その筆頭が共有知の結晶であるオンライン百科事典「Wikipedia」と言えるだろう。
そんなWikipediaに紙の百科事典が真っ向勝負を挑む。朝日新聞社と朝日新聞出版、ECナビ、講談社、小学館の5社が、国内最大規模という約43万語を収録したオンライン用語解説サイト「kotobank」(コトバンク)を4月23日にオープンした。無料で利用できる。
収録している用語は、講談社の「デジタル版日本人名大辞典+Plus」、小学館の「デジタル大辞泉」、朝日新聞出版の「知恵蔵2009」、朝日新聞社の「みんなの知恵蔵」など、合計44辞書から用語を収録(ASCII.jpデジタル用語辞典も含まれている)。さらに、関連ニュース(asahi.com)や関連Webサイト検索(Overture)も同時に掲載して、時々刻々変化するインターネットの状況に追いつけるとしている。
プレオープンしている22日現在のサイト構成を見ると、ひとつの単語の解説文の中の単語にそれぞれハイパーリンクが張られ、難しい説明についての深掘り、さらなる解説の閲覧が容易になっている。また無料運営の源泉は、Overtureによる検索キーワードに関連した広告掲出でまかなうようだ。
なお、参加5社は今後、同サービスに付随した新しいビジネスモデルの展開も検討していく予定としている。