2009年3月14日から、新幹線N700系(東京~新大阪間)で公衆無線LANが使えるようになった。このレポートでは、実際にN700系に乗りながら気づいた点や仕事をする上でのTIPSを、いくつかご紹介したいと思う。
予約はできるだけ窓際を!
おそらく日本一指名買いが多いのではないかと思われる、秋葉原のみどりの窓口。著者はチケット購入の際、駅員さんに一瞬「またか」といった顔をされた気もする。手際よく手配してくれた駅員さんに感謝しつつ、「窓際でお願いします!」と念を押すのを忘れないようにしなければならない。
公衆無線LANが使えるようになったことが注目されているが、以前から備え付けられていた電源との組み合わせで、この時速270キロの移動オフィスは真価を発揮する。
この電源は、車両ドア直近の座席(1列)以外、窓際の足もとにのみ用意されている。つまり、予約の際、窓際指定をしっかりしておく必要があるのだ。
無線LANが使えるということは、それだけ電源を消費するということ。特にバッテリー容量が小さなネットブックでは、心許ない場面も出てきてしまうだろう。ぜひ電源を確保しやすい座席を予約しよう。窓際座席は番号で言えば、AまたはEとなる。
さらに欲を言えば、E席は、電源コンセントや、飲み物を置くのに使いたい窓側の肘置きが、利き手側(右利きの場合)に存在することになる。移動オフィスでは、ちょっとした配置が作業効率を大きく左右するので、覚えておくといいだろう。2人がけ座席なので、電話が掛かってきたときにデッキに移動するのもスムーズだ。
事前にワイヤレスゲートの契約と
アクセス情報をセットアップしておく
ワイヤレスゲートは月額380円と、非常にコストパフォーマンスに優れたサービスだ。当日に携帯電話から契約ができる仕組みも用意されているが、新幹線に乗ってしまったあとでは接続が難しくなることも想定される。座ったらすぐに作業に入るためにも、乗車前に契約とPCへの接続設定を済ませておくことをおすすめする。
車内放送でも「インターネット接続が可能ですが、事前の契約が必要です」と繰り返しアナウンスされていた。おそらく契約していないのに繋げないとか、契約しているけれども設定が上手くいかず失敗しているケースがまだ多いのではないだろうか? 車掌さんや車内販売のお姉さんはやり方は教えてくれないので、やはり乗車前に入念な準備を。
電源はどのくらいの容量があるか?
出張先ですぐに仕事を始めるにも、この環境を利用して携帯電話などのデバイスをしっかり充電しておけると便利。用意されたコンセントの電源容量は100V・2Aとなっている。標準的なノートPCであれば、1A程度の容量を見ておけば良いので、ぎりぎり携帯型のたこ足コンセントなどで隣の人にも電源を分けられる可能性がある。上司との出張のとき、あるいは隣に素敵な女性が座ったときなどに備えて、1つ持っておくと便利なアイテムだ。
なお電源容量が限られていることもあり、あくまでたこ足は2台のPCで使う位までにとどめておき、携帯電話などの充電用電源はPCからUSBで取るのが無難だ。
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