シャープ(株)は20日、液晶テレビの新ラインナップ“インターネットAQUOS”シリーズ4モデルを発表した。価格はオープンプライスで、5月下旬の発売を予定している。
女性が手にしているのが、付属のキーボードとリモコン |
液晶テレビ部分とパソコン部分の2ピースで提供されており、下記の4モデルが用意されている。
- 37V型ハイビジョン録画タイプ(37-Dタイプ)
- テレビ部:LD-37SP1、パソコン部:PC-AX100M
- HDD容量:500GB
- テレビ部:幅93.2×奥行き30.6×高さ71.9cm、重量27.5kg(スタンド含む)
- パソコン部:幅430×奥行き195×高さ95cm、重量6.2kg(横置き時)
- 予想実売価格:55万円前後
- 37V型地上アナログ録画タイプ(37-Aタイプ)
- テレビ部:LD-37SP1、パソコン部:PC-AX50M
- HDD容量:250GB
- テレビ部:幅93.2×奥行き30.6×高さ71.9cm、重量27.5kg(スタンド含む)
- パソコン部:幅430×奥行き195×高さ95cm、重量5.4kg(横置き時、スタンドなし)
- 予想実売価格:45万円前後
- 32V型ハイビジョン録画タイプ(32-Dタイプ)
- テレビ部:LD-32SP1、パソコン部:PC-AX100M
- テレビ部:幅81.5×奥行き30.6×高さ65.3cm、重量23kg(スタンド含む)
- HDD容量:500GB
- パソコン部:幅430×奥行き195×高さ95cm、重量6.2kg(横置き時)
- 予想実売価格:45万円前後
- 32V型地上アナログ録画タイプ(32-Aタイプ)
- テレビ部:LD-32SP1、パソコン部:PC-AX50M
- HDD容量:250GB
- テレビ部:幅81.5×奥行き30.6×高さ65.3cm、重量23kg(スタンド含む)
- パソコン部:幅430×奥行き195×高さ95cm、重量5.4kg(横置き時、スタンドなし)
- 予想実売価格:35万円前後
シャープはDVDレコーダー風のデザインを採用したデスクトップ“AVセンターパソコン”シリーズを2004年から販売しているが、今回の製品は“高付加価値なテレビ”というアプローチで開発したという。
薄型テレビ市場では、HDD録画機能を搭載した日立製作所の“Wooo 9000”シリーズなども投入されているが、インターネットAQUOSでは、録画機能に加え、リモコンひとつでインターネット上の番組情報を参照したり、ブロードバンド放送の視聴も可能になる。AVセンターパソコンは別ラインナップとして継続する。
リモコン主体の手軽な操作感が魅力
最大の特徴はリモコン主体で操作できる簡便なインターフェースを採用した点となる。付属リモコンにはインターネットボタンが用意され、これをテレビ視聴時に押すと好きなウェブサイトを登録できる“お好みチャンネル”“IPテレビ電話”、ブロードバンド放送の“OCNスーパーチャンネル”“TV Bank”などのアイコンが表示される。
リモコン操作を前提にしたインターフェース |
画面は、横3×縦4マスのアイコンで区画されているが、これはリモコンの1~12チャンネルボタンに対応しており、ワンタッチで好きなメニューを選べる。リモコンにはポインティングデバイスの機能も内蔵しており、マウスカーソルを移動させ、ウェブサイト上のリンクをクリックできるようになっている。
また、“ONTV JAPAN”のサービスを利用して、現在視聴している番組の情報や関連URLを表示させられる機能も持つ。テレビ視聴時にリモコンの“WEB情報”ボタンを押すことで、テレビがパソコン画面に切り替わり、公式サイトなどが表示される仕組みだ。
パソコンのHDD/DVDレコーダー機能に関しても、リモコン操作に対応した独自インターフェースを用意した。また、メモリーカードスロットから読み込んだ静止画や音楽データをライブラリー化し、専用GUIで呼び出すこともできる。
テレビ部分は37Vインチ(LD-37SP1)と32Vインチ(LD-32SP1)の2種類が用意されている。今年1月に発表されたAQUOSのラインナップと同様に“ブラックASV液晶パネル”を採用しており、コントラスト比1200:1、視野角176度、応答速度6ミリ秒というスペックを実現したという。4波長バックライト採用によるNTSC比91%の色再現性、リビングの明るさ(150~300ルクス)での視聴を想定した明室コントラスト比550:1という特徴も従来製品を継承している。
上位の37Vインチは地上/BS/110度CS対応のデジタルダブルチューナーを搭載し、2画面表示にも対応する。下位の32Vインチモデルは地上アナログチューナーのみを搭載する。入力端子などのスペックは共通。解像度は1366×768ドット。
2006年度30万台の出荷が目標――Viiv対応は今後の検討課題
パソコン部の外観、縦置き/横置きの両方が可能 |
パソコン部分は、上位のPC-AX100Mと下位のPC-AX50Mの2製品があり、HDD容量のほか、搭載するCPUとチップセット、デジタルチューナーの有無、標準搭載メモリーなどに違いがある。本体サイズや外観は共通。
PC-AX100Mは、CPUにCore Duo T2300-1.66GHzを採用。地上デジタル/アナログチューナーを装備する。チップセットはインテル945GM+ICH7-M、標準1GB(最大2GB)のメモリーを搭載する。PC-AX50MはCeleron M 420-1.6GHz、インテル940GML/ICH7-M、標準512MB(最大2GB)という構成。チューナーは地上アナログのみとなる。
光学ドライブはともにDVD±R DL対応のDVDスーパーマルチドライブを装備する。PC-AX100MはHDDに録画したデジタル放送のムーブのみに対応する。DVDに保存した際の画質はSD相当になる。いずれも10/100/1000BASE-T対応のEthernetポートを装備する。
PC-AX100Mの録画可能時間は、地上デジタル放送の場合、約43時間(HD画質、約21Mbps)~約91時間(SD画質、約10Mbps)、アナログ放送の場合、約114時間(XP画質、約8Mbps)~912時間(EP画質、約1Mbps)。PC-AX50Mはアナログ放送を約54~436時間記録できる。
インターネットAQUOS |
シャープではインターネットAQUOSでリビングパソコンテレビの新市場を創出し、2006年度で30万台の出荷を行ないたいとしている。なお、市場では米インテル社のViivプラットフォームを採用する企業が相次いでいる。この点に関しては「今回の製品では独自のインターフェースで、テレビの操作感を実現することを目標としたため、採用は行なわなかった。今後の採用に関しては検討していく」という。