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シャープ、AVセンターパソコン“Mebius”の新モデルを発表──地上/BS/110度CS対応のデジタルチューナーを装備

2005年10月21日 23時10分更新

文● 編集部 小林久

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シャープ(株)は21日、AVセンターパソコン“Mebius”(メビウス)シリーズの新製品を発表した。AV機器ライクな外観を持つパソコンに、ハイビジョン対応のワイド液晶ディスプレーをセットにして販売するもの。

PC-TX100K/32MD3
『PC-TX100K』と『PC-32MD3』のセット

液晶ディスプレー(PC-32MD3)とパソコン本体(PC-TX100K)の両方にアナログチューナーと地上/BS/110度CS対応のデジタルチューナーを搭載した上位製品の『PC-TX100K/32MD3』と、液晶ディスプレーにデジタルチューナーとアナログチューナー、パソコン本体にアナログチューナーのみを搭載する下位製品の『PC-TX32K』がある。価格はともにオープンプライス。予想実売価格はPC-TX100K/32MD3が46万円前後、PC-TX32Kが36万円前後。発売は12月上旬。月産5000台を予定している。

上位機はテレビとパソコン両方にデジタルチューナーを搭載

今回発表された2製品は、6月に発表された『PC-TX32J』の後継機種。デジタルチューナーの搭載に加え、リモコン操作でウェブサイトやブロードバンド配信されている映像コンテンツを閲覧/視聴できる“チャンネルUI”エンジン、現在視聴しているテレビの公式サイトや関連サイトをワンタッチで表示できる“WEB情報表示”、最新のネットニュースをテレビ画面上に“テロップ表示”する機能などが追加された。

本体 キーボード サブウーハ
AV機器のような外観を持つパソコン部分自立し、立てて収納できるワイヤレスキーボード。2.4GHz帯の電波を使用サブウーハー
リモコン付属するリモコン。ポインティングデバイスも持つ

液晶ディスプレーのパネルは、三重県にあるシャープ亀山工場で製造された32Vインチの“ASV方式反射型ブラックTFTパネル”を使用している。パネルは液晶テレビの“AQUOS”シリーズで使われているものと同等だが、画像処理に米Genesis Microchip社の汎用LSIを使用している点が異なる(AQUOSではシャープ製のカスタムLSIが使われている)。解像度は1366×768ドット(WXGA)で、輝度450cd/m2、コントラスト比1200:1、視野角176度(上下左右)というスペック。

内蔵するスピーカーは2個で合計20Wで“バーチャル・ドルビー・サラウンド”に対応。サブウーハーも付属する。パソコン接続用のミニD-Sub15ピン/DVI-D端子のほかに、3系統のコンポジット映像/音声入力端子、2系統のD4入力端子、1系統のS-Video入力端子、1系統のコンポジット映像/音声出力端子、光デジタルオーディオ出力端子などを装備する。

使用イメージ 使用イメージ
使用イメージ。AVセンターパソコンを使って釣りの情報を調べたりする様子などが、寸劇として紹介された

パソコン部のデザインは、横幅439mmの箱型でフロント部分をミラー調にするなど、ビデオやDVDレコーダーを思わせる外観となっている。“パソコンは電源を切らずにサスペンド状態で使用し、必要に応じて起動させる”といった使い方を想定しているという。サスペンド状態からの復帰は5秒と短時間で行なえる。

各機種の主なスペックは下記のとおり。

PC-TX100K
Pentium 4 630-3GHz、1GBメモリー、約400GB HDD(シリアルATA/150)、インテル915GV
DVDスーパーマルチプラスドライブ(DVD±R DL対応)、10/100/1000BASE-T、
USB 2.0×4、IEEE 1394(4ピン)×1、IEEE1394(6ピン)×1、HDCP対応DVI-D端子
コンパクトフラッシュカードスロット、SDメモリーカード/メモリースティック/xDピクチャーカード共用スロット×1(高速転送、著作権保護、I/O機能には未対応)
地上/BS/110度CS対応デジタルチューナー、アナログチューナー搭載
幅約439×奥行き約329×高さ約61mm、重量約7.1kg。
Windows XP Home Edition(SP2)
PC-TX32K
Celeron D 336-2.8GHz、512MBメモリー、約250GB HDD(シリアルATA/150)、インテル915GV
DVDスーパーマルチプラスドライブ(DVD±R DL対応)、10/100/1000BASE-T、
USB 2.0×4、IEEE 1394(4ピン)×1、IEEE1394(6ピン)×1、DVI-D端子
コンパクトフラッシュカードスロット、SDメモリーカード/メモリースティック/xDピクチャーカード共用スロット×1(高速転送、著作権保護、I/O機能には未対応)
アナログチューナー搭載
幅約439×奥行き約329×高さ約61mm、重量約7.1kg。
Windows XP Home Edition(SP2)

上位機のPC-TX100Kはハイビジョン動画を扱う点を考慮して、CPUがPentium 4 630-3GHz、メモリー容量が1GB、HDD容量が約400GBとなるなど、よりハイスペックな仕様とした。下位機の仕様は従来機とほぼ同等だが、チップセットがインテル915GVやGigabit Ethernet(1000BASE-T)の搭載など細かな変更が加えられている。メモリーカードスロットはxDピクチャーカード対応となり、付属のリモコンにもポインティングデバイス機能が付いた。上位のPC-TX100Kはパソコン側にもデジタルチューナーを搭載するが、下位のPC-TX32Kはアナログチューナーのみを搭載する。

OSはWindows XP Home Edition SP2。DLNA対応予定のAVサーバーソフト『AV Library』などをプレインストールする。地上デジタル放送のコピーやムーブなどには対応しない。



リビングのテレビで視聴するコンテンツは
ウェブサイトやオンデマンド配信など多彩に

発表会にはシャープ(株)情報通信本部副本部長の名井哲夫(みょうい てつお)氏などが出席。新製品のコンセプトに関して説明した。

発表会風景
左が情報通信本部副部長の名井氏

名井氏は「情報番組などでウェブサイトのURLが紹介される機会が増えている」こと、「韓国ではインターネットでテレビの再放送を見るというのが一般的になりつつある」ことなどを紹介。インターネットを利用して配信されるさまざまなサービスにも対応できる“広い受け皿が必要である”と述べた。

PinP画面 チャンネルUI
2画面表示機能の“PinP”で、液晶テレビで表示している番組とパソコンの画面を同時に出しているところ“チャンネルUI”エンジンを追加したことで、あらかじめ登録しておいたウェブサイトなどをメニュー操作で簡単に呼び出すことができる
EPG 番組情報 テロップ
EPG画面ONTV JAPANのサービスを利用して、現在視聴している番組の情報や関連URLを表示させられるRSSリーダーの機能を利用してインターネットから取得した情報を画面上部にテロップ表示することもできる
訂正:初出時にEPGの番組情報は“iEPG”を利用するという記述がありましたが、その後シャープから「デジタル放送は放送波を使って放送局が配信する番組情報、アナログ放送はインターネット経由で受信するがiEPG方式ではない」という情報修正が入りましたので、当該箇所を修正しました。

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