OVERTOPで、同店が開発したという“メモリ用のゲタ”とも言うべき製品「CM-101 Overclock DDR DIMM Expansive Module(以下:CM-101)」が展示されている。基板上に用意されたディップスイッチの設定により、定格で2.5Vとなっているメモリ電圧を最大3.95Vまで上げられるというユニークな製品だ。
一見メモリモジュールのような本体は、基板の下部にDDR DIMMモジュールのエッジが、上部にDDR DIMMスロットが装備されているという変わった形状。使い方は、上部のスロットに電圧を変換したいDDR SDRAM DIMMを装着し、エッジをマザーボードのDDR DIMMスロットに差すというもの。電源は、本体中央から伸びるミニ4ピンケーブル(FDDなどで使われる電源コネクタ)で供給する仕組みだ。
本体の基板に貼られたシールには、デフォルトの設定として2.5V~2.85Vまでのディップスイッチ設定表が記載されているほか、さらに上の2.90V~3.95Vまでのディップスイッチ設定表が別途付属している。一般的にマザーボードが備えているメモリ電圧のオーバークロック範囲は、ほとんどが3.2V程度かそれ以下。今回の製品を使用すれば、マザー側の設定とは関係なく最大3.95Vまでメモリ電圧を上げることが可能となる。OVERTOPによれば、単にオーバークロックのためだけでなく「従来の電圧では動かなかったようなメモリが、さらに電圧をかけることにより動作するようになるかも」とのことだが、使用の際には大きなリスクを覚悟しなければならないのは言うまでもない。肝に銘じたいところだ。
「完全なプロトタイプで、価格も販売するかも未定」という製品だが、反響しだいでは販売も検討するという。来週にはいろいろなメモリを使っての動作検証を実施するとのことなので、興味のある方は店頭のスタッフまで聞いてみるとよいだろう。
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