サンディスク(株)は14日、次世代携帯電話向けのメモリーカード『SanDisk miniSDカード』(以下miniSDカード)を発表した。“miniSDカード”は、デジタルカメラによる動画や静止画の記録、音楽データの記録など、大容量のマルチメディアデータを記録する必要がある第2.5世代や第3世代の携帯電話を主なターゲットとして開発されたメモリーカードの仕様。従来のSDカードと互換性を持つ小型のメモリーカードとして、業界団体“SDアソシエーション”が仕様を策定した。
“miniSDカード”の専用アダプターを持つ、同社代表取締役社長の櫛山壽夫氏。“miniSDカード”は親指の第1関節以下のサイズ |
左から“miniSDカード”専用アダプターと、“miniSDカード”。「“miniSDカード”のコントローラーやメモリーはSDカードと同じなので完全な互換性がある(櫛山社長)」 |
“miniSDカード”の本体サイズは幅20.0×奥行き21.5×高さ1.4mmで、重さは1.0g。表面積は430mm2、体積は602mm3(ともにコネクター部分含まず)で、従来のSDカードに比べ表面積で40%、体積で60%以上のサイズダウンを実現した(※1)。動作電圧は2.7~3.6Vと従来のSDメモリーカードと同等で、転送速度も同等。接続端子は将来の拡張のために、2ピン多く装備されている。
※1 SDメモリーカードの本体サイズは幅24.0×奥行き32.0×高さ2.1mmで、重さは2.0g“miniSDカード”は、SDカードと同じインターフェースを持ち、ソフトウェアや電気的に互換性があるため、専用アダプターを利用すればSDカード用スロットで利用できる。そのため、同社は、“miniSDカード”に専用アダプターを添付して販売する予定という。なお、SDカードが装備しているライトプロテクト機能を“miniSDカード”は持たないが、専用アダプターがライトプロテクト機能を提供する。
従来のSDカードと“miniSDカード”との比較 |
そのほかの小型メモリーカードと“miniSDカード”との比較 |
同社は、2003年3月に16MBの“miniSDカード”をOEM出荷する予定。リテール販売については、32MBと24MBの“miniSDカード”を、第2四半期から国内で、2003年下半期からワールドワイドで販売する計画という。また、128MBと256MBの“miniSDカード”を、2003年下半期に出荷する見込み。価格は未定だが、SDメモリーカードとほぼ同等としている。また“miniSDカード”対応の携帯電話については、「どのタイミングで出てくるか分からない」(櫛山社長)とした。
そのほか、今回発表された製品は以下のとおり。
- 1GBおよび512MBのSDメモリーカード:海外では第2四半期に出荷を予定しており、価格は1GBタイプが329.99ドル(約3万9269円)、512MBタイプが196.99ドル(約2万3442円)。国内での発売時期、価格等は未定。
- 4GBのコンパクトフラッシュ(CF)メモリーカード:海外では夏をめどに出荷を開始の予定で、価格は999.99ドル(約11万8999円)。国内での発売時期、価格等は未定。
左から、4GBのコンパクトフラッシュメモリーカード、1GBのSDメモリーカード(ともにモックアップ) |