富士写真フイルム(株)は、同社が独自に開発した有機色素を使用し、生産性に優れるという塗布型技術で生産できる次世代“青紫色レーザー追記型光ディスク”の開発に成功したと発表した。
今回発表した光ディスクには、青紫色レーザーに対応した有機色素を、グルーブ(溝)構造を最適化した基板に超精密塗布(スピンコーティング)する“有機色素塗布型技術”と、カバー層の厚さが0.1mmの“貼り合わせ型超精密カバー層技術”を使用する。CD-RやDVD-Rなどの有機色素塗布型ディスクの生産技術や設備インフラの利用が可能になるという。
開発したディスクの構造 |
記録容量は23.3GB。レーザー波長は405nm。対物レンズの開口数(NA)は0.85。データ転送レートは36/72Mbps。ディスクの直径は12cm。ディスクの厚みは1.2mm。基板の厚みは1.1mm。トラックピッチは0.32μm。最短ピット長は0.16μm。記録面密度は1平方インチあたり16.8Gbit。記録パワーは5.0~6.0ミリワット。
同社は、今回発表した光ディスクとそれに使用した技術を、青紫色レーザーによる大容量光ディスクレコーダー規格“Blu-ray Disc”の応用・実用化に向けて提案していくという。同技術は、(株)東芝と日本電気(株)が提案している0.6mm厚基板貼り合わせ型の次世代DVDへの応用も可能となる。