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ようやく登場!AGP搭載のキューブ型Pentium 4対応ベアボーン「KCF-S868BK」!

2002年04月23日 13時51分更新

文● 小磯

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KCF-S868BK

 筐体の天板部に運搬用の取っ手が付く“おかもち”型のデザイン、そして、小型キューブベアボーンPCとしてはじめて用意するAGPスロットで発売前から高い注目を集めていた製品がついにデビュー。製品名は「KCF-S868BK」で、明日24日から店頭販売が始まる予定だ。同製品はKCF-S868シリーズのひとつで、フロントパネルがブラックのモデル。シルバーの「KCF-S686」、ミラーの「KCF-S868-MS」、そしてフロントがブラックでサイドがスケルトンとなっている「KCF-S868BK-C」もラインナップされており、代理店の恵安では、これらは来月から順次発売するとしている。



側面アクリルパネル
取っ手のアクリルパネル
微妙に仕様が変化した

 KCF-S868シリーズは恵安扱いのSocket370対応小型キューブベアボーンPC「CF-7989」シリーズ後継製品。デザインは先に紹介したサンプル版のものを踏襲しているが、アーチ状となって前面に飛び出していた側面のアクリルパネルが削られ、すっきりとしたのが目を引く。取っ手部分もアクリルパネルを装備し、全体的な統一感の向上に寄与している。サイズは編集部実測値で210(W)×315(D)×235(H)mm(突起物含む)で、190(W)×266(D)×170(H)mmのCF-7989シリーズと比較すると大きいが、218(W)×330(D)×246(H)mmだった展示品よりも全体的に若干の小型化がはかられた点は見逃せないところだ。ドライブベイは5インチ×1、3.5インチ×1、シャドウ×1で、これはCF-7989シリーズと同じ。電源はPentium 4対応の150Wで、排気ファンとして40mm角ファンをケース背面に2基搭載している。


電源と排気ファン。特に静音がうたわれてはいない
電源 排気ファン
AGPスロット
AGPスロット。取り回しはやや苦労するかも
取っ手のアクリルパネル

 今回はじめてヴェールを脱いだ搭載マザーボードはProSavage8コアを内蔵し、DDR SDRAMをサポートするPentium 4用VIA製チップセット“ProSavageDDR P4M266”を搭載する「CFI-S86」。6層基板を採用する同製品最大の特徴はAGP×1、PCI×1という構成になっている拡張スロットで、PC全体のパフォーマンスを考えたときに、小型キューブベアボーン最大のボトルネックとなっていたオンボードのビデオ機能を改善できるようになったわけで、これでようやくキューブPCが購入の選択肢になった、というゲーマーも少なくないだろう。先に流通している他社製のPentium 4用小型キューブPCと比べるとPCIスロットが1本少ないが、似たようなスペックの製品が並ぶ中で現在KCF-S868シリーズだけがAGPスロットを持つメリットの方が大きそう。むしろ電源容量の方が高消費電力のビデオカードを差そうと思っている人にとっては気になるところかもしれない。なおDDR SDRAM専用のDIMMスロットは2本で、最大2GBまで搭載可能。FSB設定に関しては不明だ。



側面から

 オンボードで用意するのはRealtek製のネットワークコントローラとNEC製のUSB2.0コントローラ、ビデオエンコーダ。外部インターフェイスはPS/2×2、シリアル×2、D-Sub15ピン×1、コンポジットビデオ出力×1、Sビデオ出力×1、USB×2、RJ-45×1とサウンド入出力。このほかフロントパネル側にPS/2(マウス)×1、USB×2、ゲームポート×1とサウンド入出力を引き出せるようになっている。USBの4ポートはすべてUSB2.0に対応している。恵安の従来製品も含め、同種の製品はUSB2.0ではなくIEEE1394のサポートが多く、細かい点ではあるもののこれもユニークだ。


ケース背面と前面のインターフェイス。USB2.0だけでなく、PS/2やゲームポートを前面に引き出せるのも個性的
背面I/O 前面I/O
\49,800@高速電脳 全モデル価格一覧@コムサテライト3号店

 AGPスロットの搭載により、総合的なパフォーマンスの追求が可能になったという意味で、KCF-S868はエポックメイキングな製品と言えるだろう。前述したように、電源容量には若干の不安を感じる人がいるかもしれないが、“セカンド以降”という位置づけでなく、“メインPC”としても十分利用できる小型キューブベアボーンとして人気を集めそうだ。なお、23日の段階で在庫を確認できたのは24日から4万9800円で販売予定の高速電脳のみ。このほか、コムサテライト3号店では予価4万8780円としており、またいくつかのショップに入荷予定だが、初回はごく少数となるようなので要注意。欲しい人は早めに動いた方がいいかもしれない。



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