ノーテルネットワークス、“インテリジェント・インターネット”構想と、対応するレイヤー2-7スイッチおよびファイアーウォールを発表
2001年10月24日 15時22分更新
ノーテルネットワークス(株)は22日、ネットワークの導入、運用コストを削減してサービスの迅速な提供を可能とする“インテリジェント・インターネット”構想を発表した。また、それに対応するレイヤー2-7スイッチ『Passport 8600 Layer 2-7 Switching Platform』およびファイアーウォール『Alteon Switched Firewall System』も同時に発表した。
“インテリジェント・インターネット”構想 |
記者説明会で同社のジョン・ジアマテオ(John Giamatteo)代表取締役社長は、“インテリジェント・インターネット”構想は「(企業やキャリアーの)収益性に直結する問題だ」と語った。同社はこれまで、主に都市間を結ぶ製品を提供してきたが、ジアマテオ社長は「今日のインターネットは、その次の段階にある」とし、「具体的なサービスとして、売り上げに直結するものをサポートしていく」と述べた。
ジョン・ジアマテオ代表取締役社長 |
その「具体的なもの」の内容として、ジアマテオ社長は「IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)や光Ethernet、ウェブスイッチング」などを挙げた。
また、米ノーテルネットワークス(Nortel Networks)社インテリジェント・インターネット事業部のセリーナ・ロー(Selina Lo)副社長兼チーフアーキテクトは、インテリジェント・インターネットについて、4つの重要な要素があると語った。その4つとは、“セキュリティー(Security)”、“パフォーマンス(Performance)”、“アジリティー(Agility)”、“エフィセンシー(Efficiency)”だという。
セリーナ・ロー副社長兼チーフアーキテクト |
すなわち、重要なデータを守る安全性、通信品質と帯域を確保することによる信頼性、新技術や新しいサービスへの即応性、そしてサーバー設備などの経済性を重視するということだという。具体的には、利用者ごとの品質保証などへの対応、低コストでのVPNの構築、負荷分散やキャッシングによる効率的な帯域管理を行なう。
そういったインテリジェント・インターネットを実現するために同社は、レイヤー2-7スイッチ『Passport 8600 Layer 2-7 Switching Platform』およびファイアーウォール『Alteon Switched Firewall System』を同日発表した
『Passport 8600 Layer 2-7 Switching Platform』 |
Passport 8600 Layer 2-7 Switching Platformは、同社のレイヤー2/3スイッチ『Passport 8600』に、レイヤー4~7のスイッチング機能を備えたモジュール『Alteon Web Switching Module』を装備することで、レイヤー2から7までのスイッチングとルーティングが可能になったという。実際には、HTTPやFTPなどのプロトコルを参照し、サーバーへの負荷を分散するという。
『Alteon Switched Firewall System』 |
1モジュールあたり4つの1000Mbpsポートを備えるAlteon Web Switching Moduleを、最大8モジュールまで装着できる。最大400万セッションまでのトラフィックを処理可能で、Gigabit Ethernetや10Gigabit Ethernet、SONETなどにも対応する予定。22日に販売を開始し、モジュール2枚を装着した標準構成の価格は2023万4000円、Alteon Web Switching Module単体の価格は689万9000円。
『Alteon Switched Firewall System』 |
また、『Alteon Switched Firewall System(アルテオン・スイッチド・ファイアーウォール)』は、主に通信キャリアーや、大規模なデータセンターを保有する企業向けのファイアーウォール。最大で毎秒3.2Gbitのスループット、50万セッションの処理が可能だという。11月1日に発売を予定しており、価格は発売時に発表する。