シャープ(株)は22日、キーボード内蔵ザウルスの新機種『MI-E21』を発表した。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は6万円弱。9月7日に発売する。
『MI-E21』 |
今回の『MI-E21』は、キーボード内蔵ザウルスの第1弾『MI-E1』の上位機種にあたり、マルチメディア機能が充実している。『MI-E1』でもMPEG-4ビデオエンコーダー『CE-VR1』を使用したテレビ録画が可能だったが、今回の『MI-E21』ではコンパクトフラッシュ型のビデオレコードカードをオプションとして提供し、ビデオ(コンポジット入力)の録画が可能。
エンコードは本体側で行ない、従来のMPEG-4ではなく“NANCY”形式(※1)の映像ファイルとして、SDメモリーカード内に保存する。著作権保護のため、本体内のメモリーには保存できないという。録画はビデオレコードカードの録画ボタンを押すだけで行なえる。15分から120分まで5段階のタイマー機能や予約録画機能も装備している。“NANCY”形式の映像ファイルは『MI-E1』などほかのザウルスでは再生できないが、パソコン向けには無料のビューワーソフトを提供するとしている。
※1 (株)オフィス ノアが開発した映像コーデック。同社によると、画質、フレームレートともMPEG-2/4に匹敵し、浮動小数点演算などの複雑な処理が必要ないため、携帯電話のDSP程度で十分ソフトウェア圧縮が行なえるという。キーボード部分の幅は狭くなったが、変換/スペースキーは横に大きくなった |
本体サイズは幅74×奥行き17×高さ138mmで、『MI-E1』よりも幅が約7mm、高さが約1mm小さくなっている。同社によると、特に女性向けに、手になじむサイズにこだわったためだという。その結果としてキーボード部分も幅は狭くなった。キーボード部分の縦は約1.5mm広げたというが、それでも『MI-E1』と同サイズのキーボードを収納できないため、キーピッチを0.5mm小さくした。ただし、キーの形状を見直し、キートップを平m面にしたため、キーの表面積は『MI-E1』と『MI-E21』ではほぼ同等だという。また、『MI-L1』と同じく円形のカーソルキーの中心に決定キーを配置する。
バッテリーはリチウムイオン充電池だが、容量を20%増量しており、駆動時間は約11時間となっている。搭載するディスプレーは3.5インチ反射型TFTカラー液晶ディスプレーで、240×320ドット、65536色の表示が可能。メモリーは、DRAMが16MB、フラッシュメモリーが16MBの合計32MBで、そのうちユーザーエリアはフラッシュメモリーの約15MB。重量は約206g(液晶保護カバー取り付け時)で、『MI-E1』より14g軽く、『MI-L1』とほぼ同じ重さになっている。
また、同社では、ユーザーの反応次第では、今後大容量のバッテリーを提供することも検討するという。