「P3TDL3」とその下位モデル「P3TDLE」に続き、またしてもSupermicroからTualatinをサポートするデュアルCPU対応マザーボードが登場した。ServerSetIII HE-SLチップセットを搭載する「P3TDE6-G」と、Apollo Pro266Tチップセットを搭載する「P3TDDR」の販売が、4日から始まっている。
P3TDE6-G
P3TDE6-Gはハイエンド向けのマザーボードだ。ServerSetIII HE-SLチップセット搭載製品でTualatinコア版PentiumIII-S/PentiumIIIに対応したのはP3TDE6-Gがはじめて。拡張スロットはAGP Pro(2x)×1、66MHz/64bitPCI×2、33MHz/64bitPCI×4となっており、製品型番で“-G”とグラフィック機能を示唆していることからも分かるように、標準でAGP 2xに対応したビデオカード「ATI Rage XL」(VRAM 8MB)を同梱している。ATI Rage XLはP3TDL3など下位モデルではオンボードで搭載しているビデオチップで、これは安定した動作を望むサーバ用途でP3TDE6-Gを用いるユーザーへの配慮だろう。もちろん、ATI Rage XL以外のカードを差すこともできる。
ビデオカードとは別に、AVC製のCPUクーラー×2も同梱。Tualatin-2GHzまで対応するという |
DIMMスロットは4本で、最大4GBまで搭載可能。対応メモリは、レジスタードタイプのPC100/PC133 SDRAMのみに対応している。このほかオンボードではAdaptecのUltra160対応デュアルチャンネルSCSIコントローラ「AIC-7899G」と、Intelのネットワークコントローラ「i82559」を搭載している。
マニュアルにも注意書きは特にない |
電源コネクタはP3TDL3などと同じくSSI EPS規格の24ピンコネクタ。このコネクタはATX互換のため、20ピンコネクタを持つ従来型のATX電源を利用することができるのだが、なぜか基板上には、24ピンコネクタとは別に20ピンコネクタが用意されている。P3TDE6-Gの前モデル「370DE6」は20ピンコネクタ×2という仕様だったため比較はできないので、20ピンコネクタを持つATX電源で使用する場合は、人柱になる覚悟が少なからず必要かもしれない。
価格はコムサテライト3号店で8万2000円、USER'S SIDE本店で8万8800円。
ちなみにマニュアルは「370DE6」のものがそのまま使われている |
P3TDDR
P3TDDRは、Apollo Pro266Tチップセットを搭載する1Uラック用デュアルCPU対応マザーボード。4日現在、Supermicroのウェブサイトに情報がないため詳細は不明だが、拡張スロットはPCI×3。オンボードでATI Rage XLとAdaptecのUltra160対応デュアルチャンネルSCSIコントローラ「AIC-7899G」、そしてIntel製ネットワークコントローラ「i82559」×2を搭載している。なお、SCSIコントローラをSCSI RAIDコントローラにアップグレードできるAdaptec独自の“AROスロット”らしきスロットも確認できるが、詳細は不明。
メモリはレジスタードタイプのDDR SDRAMのみに対応。Tualatin対応マザーボードでDDR SDRAMをサポートしたのはこれがはじめてとなる。なお、最もCPUソケットに近いDIMMスロットにレジスタードDDR SDRAMを差した場合、ヒートシンクと干渉するが、これを回避するためパッケージには独自形状のヒートシンク「SNK-029」を同梱している。
価格はUSER'S SIDE本店で7万1800円。
「SNK-029」 |