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徹底解明!! D-VHS4つの疑問+D-VHS徹底討論会+これでバッチリ用語解説

徹底解明!! D-VHS4つの疑問+D-VHS徹底討論会+これでバッチリ用語解説

2001年07月18日 13時03分更新

文● 浅野純也

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徹底解明!! D-VHS4つの疑問+D-VHS徹底討論会+これでバッチリ用語解説

「D-VHSの“良さ”は段々わかってきたけど、まだ買う気にはなれない」という人のために、これだけは知っておきたい「D-VHSの基本的な疑問」を、ここで氷解させておこう。4ページ目の用語解説と併せて読めば、誰もが知っていそうで意外と知られていないD-VHSにまつわる“事実”が必ずや見えてくるはずだ。 取材協力:日本ビクター

D-VHS QUESTION No.1
今までのVHSテープとどこが違うの?

D-VHS&S-VHSテープ
上がD-VHSテープで、下がS-VHSテープ。外見(写真の左側)はほとんど同じだが、S-VHSは背面の左下に1つ検出孔があり、D-VHSテープは左下と右下に検出孔がある(写真の右側)。

 アナログとデジタルという記録方式の違いはあるものの、D-VHSデッキでVHSテープを再生できることからもわかるように、テープ自体の形状と内部構造はVHSもD-VHSも同じだ。ただし、S-VHSよりも高品位な磁性体が使われており、ハイビジョン放送の高いデータレートでも安定して記録できるように改良が施されている。また、D-VHSテープであることをデッキ側が認識できるように、テープ背面の2箇所に小さな検出孔が空けられている(写真の赤丸部分)。
 そこで気になってくるのは、「VHSテープを代用品にできないか?」ということ。結論から言うと、VHSテープを使って「デジタル録画することは可能」だ。ドリルなどを使ってテープ背面のD-VHSと同じ位置に検出孔を空けてしまえば、デッキ側はD-VHSテープとして認識してしまうため、あとは録画ボタンを押すだけでいい。しかも、標準(STD)モードでのテープの走行速度はVHS/S-VHSの半分なので、たとえばVHSの120分テープをD-VHSの240分テープとして使うことができる。LS3なら12時間もの長時間記録が可能だ。高品質なS-VHSテープを使えば、録画/再生時の画像が不安定になることもない。
 ただし、こうした使い方はメーカーの動作保証外の行為であり、編集部としても推奨しているわけではない。あくまでも、「今、手元にD-VHSテープがない」という時の緊急手段くらいに考えておいてほしい。

D-VHS QUESTION No.2
ピクチャーサーチはなぜ実現できたの?

ピクチャーサーチの原理
D-VHSテープのヘリカルトラックの詳細。

 最初期のD-VHSデッキは、再生中に早送り/巻戻しをすると操作を開始した時点で映像が完全に止まってしまった。早送り/巻戻し中はテープの走行速度を速めるためヘッドの傾きが変わり、映像を読み取れなくなるために起こる現象なのだが、最近の製品はその弱点を克服している。
 D-VHSテープのヘリカルトラックには、MPEGデータを記録する「Main-code」と、カセットIDや日時、文字などを記録する「Subcode」の2つのセクタがある。このSubcode上に静止画を記録しておくことで、サーチ時にも絵が出るようになったわけだ。この方法はD-VHSの規格として定められているので、各社で互換性があり、対応デッキであれば他社製品で録画したテープも早送り/巻戻し時に画面が表示される。

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