都内のホテルで28日、インターネット上の博覧会“インパク”の150日決起大会が、インパク協会(※1)の主催で開催された。
※1 特定非営利活動法人 インターネット文化振興協会・・・・・・インパクの普及、広報活動、インパク設営者に対する支援などを行なう。握手する竹中平蔵国務大臣(経済財政政策担当、新千年紀記念行事推進担当)と堺屋太一内閣特別顧問(元国務大臣、経済企画庁長官) |
ハワイアン調の音楽が流れる会場に、主催者側によると約100パビリオンから200名以上が集まった。2000年の12月31日に開会したインパクは、29日で150日目を向かえる。
会の冒頭、壇上に奥田硯インパク協会理事長(トヨタ自動車(株)代表取締役会長)と堺屋太一内閣特別顧問(元国務大臣、経済企画庁長官)が挨拶に立った。
奥田硯インパク協会理事長(トヨタ自動車(株)代表取締役会長) |
奥田氏は「インパク開催150日というのはマラソンにたとえれば折り返し地点であり、これまではまずまずの成果を出せたと思う。今後も400以上のパビリオンがネットワーク上だけでなく、リアルでも交流を深め、リンクの輪をますます大きくしてほしい」と語った。
どのパビリオンをよく見るか、との質問に対して、奥田氏は時間がなくてあまり見られないが、“奥の細道”や“熊野古道”に関連したサイトが気に入っており、夏休みを利用してもっといろいろと見たいと答えた。
堺屋氏は「故小渕総理とインパクを企画したときには、こんなに大きくなるとは思っていなかった。準備期間が約1年しかなかったが、すばらしいコンテンツが、特に地方からたくさん出てきた。インパクで蓄積した人材、データ、技能は将来の日本にとって大きな財産だ」と話した。
堺屋太一氏 |
そして、堺屋氏はインパクによって「時間と空間を超えてインターネットの世界が広がった」ことを強調し、博覧会とは後半になって全体の4分の3の来場者が訪れるものであり、後半に入ったインパクも「これからが本番」だと述べて締めくくった。
会場内には荒俣宏インパク編集長の顔もあった |
全員で乾杯してしばらく歓談の後、竹中平蔵国務大臣(経済財政政策担当、新千年紀記念行事推進担当)が駆けつけ、堺屋氏とともに壇上に上った。
竹中平蔵氏 |
竹中氏は「ブロードバンド・インターネット普及のためのインフラ整備にはほぼ道がついたが、その中身のコンテンツの拡大については、インパクは大きな意味がある。」とし、「構造改革推進の要因の1つである“IT革命”を推進する」ために、インパクの担う役割は大きいことを語った。
また、竹中氏もどのパビリオンをよく見るか、と質問され、以前はあるパビリオンの持ち回り編集長をしていたと断りながらも「大臣になってからは、まったく見ていない」と答えて笑いを誘った。
会場内にはインパク150日に際してのメッセージを記すボードがあり、竹中、堺屋両氏もさっそく記入していた。
メッセージを記入する竹中氏(奥)と堺屋氏(手前) |
竹中氏のメッセージ「頑張れインパク Warm Heart & Cool Head!」温かい心と冴えた頭脳といったところか |
堺屋氏のメッセージ「高速(1年で開幕)、大量(アクセス世界記録)、精密(なんでもあるでなあ)」最後の“なんでもあるでなあ(判読しづらいが、おそらくこう書かれているのだろう)”が、いかにも関西の人らしい |
竹中氏のメッセージは「頑張れインパク Warm Heart & Cool Head!」、堺屋氏は「高速(1年で開幕)、大量(アクセス世界記録)、精密(なんでもあるでなあ)」。
インパクの参加パビリオン数は、28日現在で411。開催期間は2000年12月31日から2001年12月31日まで。堺屋氏は、最終的なパビリオン数を700程度と見込んでおり、またその半数以上がインパク終了後も存続することを希望していると語った。