HotSyncでオフィスのデータを持ち歩く
PalmのHotSyncでは、パソコン側に「Palm Desktop」(画面2)というソフトウェアをインストールしておく必要がある。これは各社のPalmに標準添付されるソフトウェアで、Palmのデータをパソコン側で保持するためのものだ。予定表、アドレス、To Do、メモ帳などの機能が、Windowsの標準的ユーザーインターフェイスで提供されていて、個人向けのPIM(Personal Infomation Manager)としては十分な機能を持つ。
画面2●Palmのデータをパソコン側で保持する役目を担うソフトウェア「Palm Desktop」。PIMとしてもよくできている |
筆者は、Palmを携帯コピー&ペーストマシンとして使うのが一番有用だと考えている。Palmをメモ帳と見立てるのが活用のコツだ。気になる情報は、Palm Desktopのメモ帳や予定表、To Doの「詳細」のコメントなどに、コピー&ペーストしておく。
OutlookやNotesなどのPIM(Personal Information Manager、個人情報管理ソフトウェア)を使っているなら、プーマテックジャパンの「IntelliSync for Palm」(画面3)がお勧めだ。これで、HotSyncボタン一発でPalmのメモ帳、予定表、To Do、アドレスの情報を両者で同期させることが可能だ。Palm Desktopでは物足りないと感じるユーザーは、IntelliSyncを使ってより高機能なPIMに乗り換えを考えてもいい。
画面3●プーマテックジャパンの「IntelliSync for Palm」はOutlookやノーツなどのユーザーにおすすめ |
オフィスのLANに接続してデータを取り出す
写真7 ●オフィスでは通信料金や速度を気にしなくてよいので、メールの最大取得サイズを大きくして、メール全文を読めるようにする |
Palmを、机の上を占領しない小さなネットワーク端末として使うために、そばに置いたホストとなるパソコンにMochaをインストールして、LANに接続して利用する。社内LANにつないでしまえば、携帯電話でネット接続する方法と同様に設定することで、メールやWebブラウズが使える。これで必要な情報をPalmに取り込み、そのまま持ち出せば外出先でもシームレスに仕事を続けることができる。
写真8●パームコンピューティングの「ポータブルキーボード」。折り畳んで小さくして持ち歩けるフルサイズキーボード |
写真9●ランドウェアの「Go Type」。Palmの充電もできる高機能キーボード |
このとき、ぜひインストールしたいのが「ATOK Pocket for Palm OS」だ。これで、パソコンとほぼ同等な文字入力性能が得られる。前述の「ポータブルキーボード」にはATOK Pocketのサブセット版が付属しているが、パッケージとして販売されているフルセット版には手書き文字認識などの機能が追加されている。