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ソニー、メモリースティック対応製品を発表

1999年02月18日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 ソニー(株)は、同社が開発した小型記憶メディア“メモリースティック”の対応製品と、メモリースティックの今後の事業展開に関する発表を行なった。メモリースティック対応製品では、デスクトップパソコン『バイオLシリーズ』2製品(関連記事)のほか、写真立てのように画像を表示する“デジタルフォトフレーム”、静止画像を印刷できる“デジタルフォトプリンター”、PCカードに装着したメモリースティックのデータをパラレル接続でパソコンに取り込むための“PCカード/パラレルポートアダプター”を4月1日以降順次発売する予定。また、メモリースティックの今後のロードマップや、著作権を保護するための技術についても発表した。

今後のメモリースティック事業について発表

中川裕ソニー(株)常務VAIOセンター センター長 中川裕ソニー(株)常務VAIOセンター センター長



 中川裕VAIOセンター センター長が、同社の今後のメモリースティック事業について発表を行なった。すでに4MB、8MBの製品が発売されているメモリースティックは、4月1日に16MBの製品を価格7700円で、また、今年の夏までに32MBの製品を価格1万2000円前後で発売する。また、2001年までに256MBのメモリースティックを発売する意向であることも明らかにした。ソニー以外のメーカーがメモリースティックを発売するかどうかに関して、中川氏は、「他の半導体メーカーも、メモリースティック発売を検討しているが、どのメーカーがいつ頃発売するかは、現時点では言えない」と回答した。

 また、メモリースティックのラインナップとして、同社が開発した音楽著作権保護技術対応の製品も今後発売する予定であるという。本日同社が発表した著作権保護技術は、“Magic Gate(マジックゲート:仮称)”と“OpenMG(オープンエムジー:仮称)”の2技術。“Magic Gate”は、メモリースティックと対応機器の間で、お互いが著作権保護に対応しているかどうかについて相互認証を行なう技術。また、“OpenMG”は、パソコンに搭載された専用モジュールと専用ソフトで構成されており、音楽コンテンツを暗号化してハードディスクに保存し、そのパソコンでは再生できるがネットワークへの不正配信を防止する技術。同技術は、“Magic Gate”に対応し、ハードディスクから“Magic Gate”内蔵端末として認証された機器のみにコンテンツの移動が可能になるという。こうした技術を使用することで、“メモリースティックウォークマン”の商品化も可能になるという。

著作権保護技術対応のメモリースティックは、紫と黒の2色でデザインされている
著作権保護技術対応のメモリースティックは、紫と黒の2色でデザインされている



 従来のメモリースティックは、紫色の単色の製品だが、“Magic Gate”と“OpenMG”に対応したメモリースティックは2色にする方針という。これらの技術はソニーが独自に開発したものだが、このライセンスに関しては、中川氏は、「メモリースティックの技術と同様、技術仕様はオープンにして有償でライセンスしていきたい」と回答している。


メモリースティック対応製品発表

『デジタルフォトフレーム PHD-A55』



 『デジタルフォトフレーム PHD-A55』は、メモリースティック対応のデジタルカメラ『サイバーショット』や、デジタルビデオカメラ『デジタルハンディカム』で撮影し、メモリースティックに記録した静止画像と動画像を、液晶画面に表示し、写真立てのように飾ることができる。同製品は、メモリースティックを直接挿入できるスロットを搭載。総ドット数22万4640ドットの5.5型TFT液晶モニター上にJPEGの静止画像やMPEGムービー(動画、音声)を再生できる。横置きでも、縦置きでも画像を表示できる。サイズは幅215×奥行き40×高さ162mm、重さ900g。価格は9万9800円、発売日は4月1日。

『デジタルフォトプリンパ DPP-MS300』



 『デジタルフォトプリンパ DPP-MS300』は、メモリースティック対応のデジタルカメラ『サイバーショット』や、デジタルビデオカメラ『デジタルハンディカム』で撮影し、メモリースティックに記録した静止画像を、パソコンを介さずに、直接はがきなどに印刷できる家庭用のプリンター。メモリースティックを直接挿入できるスロットのほか、PCカードスロット(Type II)も搭載しておりコンパクトフラッシュやスマートメディアに記録された画像の印刷も可能。パラレルケーブルでパソコンと接続し、同梱されているフォトレタッチソフト『にうプリンパしようよ for MS300』を使用して、画像の加工も行なえる。解像度は306×306dpi、プリント画素数は最大1376×1024ドット。対応フォーマットはJPEG、BMP、TIFF。サイズは幅301×高さ83×奥行き246mm、重さ約3kg。4月20日発売で、価格は6万4500円。

『PCカード/パラレルポートアダプター MSAC-PR1』

 『PCカード/パラレルポートアダプター MSAC-PR1』は、別売りのメモリースティック用PCカードアダプター『MSAC-P1』(価格8800円、3月21日発売予定)が装着可能。パラレルポートを搭載しており、PCカードスロットをもたないパソコンでも、同製品とPCカードアダプター『MSAC-P1』を使用することで、メモリースティックに記録された画像との取り込みが可能となる。

●メモリースティック対応製品を参考出品

 また、本日の記者発表会場では、メモリースティック対応製品の展示が行なわれていた。発売時期、価格などは未定。

『メディアコンバーター』。メモリースティック用スロットの上にPCカード用スロットが搭載されており、データの交換が行なえる
『メディアコンバーター』。メモリースティック用スロットの上にPCカード用スロットが搭載されており、データの交換が行なえる



『メモリーカードバンク』。メモリースティックに蓄積されたデータを取り込んで、パソコンなどに転送する
『メモリーカードバンク』。メモリースティックに蓄積されたデータを取り込んで、パソコンなどに転送する

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