筆者は、取り立てて指向性のない駆け出しの筆記具マニアだ。ビンテージモノや法外に高い値段の付けられた商品以外は、基本的に新発売モノはすべて「衝動買い」という言い訳のような「大義」を付けて購入することにしている。
新大阪駅構内のショップの何軒かがリニューアルした今から何ヵ月か前、筆者のお気に入りの文房具屋さんも別のお店に入れ替わったようだった。乗車時間までの間、その文具屋さんを覗いていると、昔流行った「頑張った自分にご褒美」タイプの装丁を施したボールペンを見つけた。
それはMETAPHYSの「locus 3way pen」。本体に刻まれた43010の番号は謎だが、まあこの際そんなことはどうでもいい。昔、IBM PC生誕の地であるフロリダ州ボカレイトンのマリオットホテルには、初代IBM PCの正式型番である「5150」という番号のカフェが存在したが、どうせその程度のモノだろう。
locus 3way penは文具界では既に伝統的となった3軸ボールペンを現代風にシンプリファイしたモデルだ。ただし、そのコンビネーションは「ボールペン」、「シャープペンシル」、「極細スティック状の消しゴム」の3種類。マーカーペンではなく、消しゴムを採用してるのが少しだけユニークだ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである。

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