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サンタクロースを追いかけろ! 北米防空システムの追跡結果がGoogle Earthで見られる

2007年12月25日 14時44分更新

文● 遠竹智寿子

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 クリスマスの朝、サンタからのプレゼントは届いていただろうか? 時差がある地球の半分は、まだクリスマスイブということで、サンタクロースは、今まさに駆け回っている。そのサンタクロースが世界各地を回りプレゼントを配っている様子が、「Google Earth」で追跡できてしまうのをご存知?



わが軍は今年も一丸となってサンタを追跡する


 昨年に続き、「サンタ追跡」ツアーが米メディアで話題になっている。

 追跡を行なっているのは、北アメリカ航空宇宙防衛司令部NORAD:North American Aerospace Defense Command)。北米空域を守るために設置された「アメリカとカナダの合同軍組織」と聞けば、サンタクロースを追跡するなんて大それたことをできるのも納得だ。

「NORAD TRACKS SANTA」

「NORAD TRACKS SANTA」の日本語版サイト

 最新鋭技術を導入し、宇宙衛星の状況や核ミサイル機の監視などを24時間体制で行なうNORADは、この技術を年に一度、サンタクロース追跡のために活用している。

 12月24日、サンタクロースは、クリスマスイブを迎えると自宅のある北極点を出発し世界各地を訪れる。ウェブサイト「NORAD TRACKS SANTA」(NORADのサンタ追跡オペレーションセンターが運営)では、グーグルアースにより、トナカイのソリで地球の上空を移動するサンタクロースの現在位置を確認できる(5分ごとに更新)。英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、フランス語、日本語の6ヵ国語版が用意されている。



数マイクロ秒の速さで世界を駆け巡るサンタ


クリスマスアイランド

noradsnta_1224_23時9分クリスマスアイランド

 同サイトの情報によれば、今年の世界の人口は、66億3457万959人で、サンタは一軒あたり、1/20万~1/30万秒の早さで各家を訪れなければならないのだとか。

 またこのサイトでは、サンタ追跡がどのように行なわれているかについても説明されている。それによると「NORADのレーダー」「サテライト」「サンタカメラ」「ジェット戦闘機」といったハイテクシステムを使って行なわれている(という設定)。それぞれの役割と手順はこうだ。

  1. カナダの北とアラスカ、47ヵ所に設置される「北警告システム」と呼ばれるNORADの強力なレーダーシステムで北極を出発するサンタクロースに照準を絞る
  2. サンタが出発した瞬間から、地球の上空2万2300マイルにある地球静止軌道衛星(サテライト)でルドルフの鼻より放出される熱を感知し追跡(衛星は熱を感知できる赤外線感知器を搭載している)
  3. ハイテクで高速度のデジタルカメラ「サンタカメラ」を使ってサンタとトナカイの映像撮影とインターネット上へのライブ中継する
  4. ジェット戦闘機「CF-18」を操縦するNORADの先頭パイロットがニューフィンランドを飛び立ち、サンタと接触、北米へと導く。F-15やF-16の戦闘機も交わって、サンタとトナカイたちを歓迎する

 赤鼻のトナカイ「ルドルフ」は、発射されたミサイルが放出するのと同じような赤外線を放つらしい。そのため、サテライトは、問題なくルドルフの真っ赤な鼻を感知することができるそうだ。

カナダ

noradsnta_ 1225_10時13分カナダ上空

中国

noradsnta_ 1225_00_中国上空

インドネシア

noradsnta_1224_23時13分インドネシア上空

 サンタカメラは、世界各所に設置され、年に一度のクリスマスイブだけに使用される。万里の長城やヒマラヤ上空を飛ぶサンタの様子などは、大人でも楽しめるはずだ。ちなみに日本上空での追跡では、富士山と新幹線とサンタクロースの位置を計算し、サンタの走行速度は新幹線の100倍速いという推定計算がでている。

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