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SOA成功に必要なのは“ガバナンス・品質・管理”、日本HPが関連ソフトを国内投入

2007年09月12日 19時24分更新

文● アスキービジネス編集部

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日本ヒューレット・パッカードは、9月12日、SOA関連ソフトウェアツールの新しいポートフォリオを発表した。新たに4製品を相次いで投入、SOAのライフサイクル全体の最適化を実現するという。


サービスの適切な管理でSOAのメリットを生かす


「ビジネスの俊敏性を高めるSOAのメリットを生かすには、変更されにくい実装や再利用されないサービス、重複といったSOAのリスクを考慮しなければならない。SOAを押し進めるにあたっての課題を解決するソリューションが必要だ」。日本ヒューレット・パッカード HPソフトウェア事業本部ソフトウェア・ソリューション技術本部技術第三部長の小崎将弘氏は、新製品投入の狙いをこう説明する。

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ソフトウェア・マーケティング部の転法輪浩昭氏

 柔軟かつ短期間・低コストでのシステム構築を実現する手法として注目を集めるSOA(サービス指向アーキテクチャ)は、実際に「通信などの先進企業の間で実装が進んできている」(同氏)。だが、氏が指摘するように、SOAの実現にあたっては、戦略・開発(構築)・運用のそれぞれのフェイズで適切な管理手法を確立しなければ、そのメリットを享受することは難しい。同社ソフトウェア・マーケティング部の転法輪浩昭氏は、「SOAでは、ガバナンス・品質・管理の3つを満たすことが重要。これらが欠けるために成功していないSOAプロジェクトが散見される」と指摘する。

 そこで日本HPは、9月12日、「ガバナンス」「品質」「管理」の3つの分野で新製品群を投入し、SOAのライフサイクル全体を最適化するソフトウェア製品の新しいポートフォリオを発表した。

 まず、ガンバナンスの分野では、「HP Systinet 2.51」を10月1日に発売する。これは、SOAリポジトリ、レジストリ、ポリシー管理、契約管理などを備えたもので、社内のSOA企画/戦略立案担当者が主に利用する。「SOAを構成するサービスがどこにあり、どのようなポリシーで実行させるか」(同社)といった情報を一元的に管理するツールである。

 品質の分野では、「HP Service Test 9.0」「HP Service Test Management for QC 9.2」を9月3日に発売した。前者は、SOAを構成するサービスの品質テストを実行するもので、セキュリティ上の問題や性能などを評価する。後者は、Service Test実行時のテスト要件やテスト用スクリプトの生成などを行なう支援ソフトである。いずれも、SOAの開発(構築)段階で、サービスの開発者や組み合わせて利用する構築者が使う。

 管理面では、「HP SOA Manager 2.5」を10月1日に発売する。サービスとESB(Enterprise Service Bus)の間のプロキシとして、サービスのパフォーマンスを監視したり、Systinetで定めたポリシーを実行するエンジンとして動作する。また、必要に応じて通信を暗号化したり、ログを記録・取得することも可能である。

 製品の価格は、Systinetが840万円から。Service Testは100万8000円から、Service Test Managerは672万円から、SOA Managerは533万7150円から。

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HPソフトウェアのポートフォリオ

 これらの新製品のうち、SOA Managerの除く製品は、もともと米マーキュリー・インタラクティブが扱っていたもの。昨年11月のHPによる買収に伴い、HPのソフトウェア製品群と統合された。HPのソフトウェアポートフォリオには、このほか「Operations Center」など11の製品群がある。なお、Systinetは今回、日本市場に初めて投入されるものだという。

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