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デル、屋外使用を重視した堅牢ノート『Latitude ATG D620』を発売

2007年02月07日 13時00分更新

文● 編集部 小西利明

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デル(株)は7日、屋外使用を重視して耐衝撃性を高めたノートパソコン『Latitude ATG D620』を発売した。同社のビジネスユーザー向けノートパソコン『Latitude D620』をベースに、耐衝撃性や防塵に配慮した設計を施した製品であるため、D620シリーズのオプション機器が使用可能である。最小構成価格は25万9350円。

デル初の堅牢ノートパソコン『Latitude ATG D620』

デル初の堅牢ノートパソコン『Latitude ATG D620』

ATGとは“All Terrain Grade”の略で、“全天候型”といった意味を持つ。つまりATG 620は“D620の全天候型”といえる製品だ。屋外での使用を重視して、耐衝撃性を重視した構造や防塵防滴対策、屋外での視認性を高める高輝度液晶ディスプレー搭載といった特徴を備えるのは、他社の同級機と同様だが、ATG D620ではそれに加えて、最新CPU採用などによるパソコンとしての性能の高さと、他社の同級機に比較してのコストパフォーマンスの高さを特徴としている。

液晶ディスプレーの背面側には、耐衝撃性を高めて耐久性にも優れた表面素材と塗装が施されている。各部コネクターにはカバー(ATGポートカバー)が装着されており、埃の侵入を阻止する。内蔵HDDは一般的な2.5インチHDDのほか、マグネシウム合金製のケース内にゴム製の保護機構を組み込むことで耐衝撃性を高めた1.8インチHDD“ATGショックマウンテッドハードディスク”を選択することも可能となっている。落下テストは75cmをクリアしており、落下時の液晶ディスプレーに対する耐衝撃性は、同社の社内テスト比で130%の向上を示したほか、埃や振動、湿度、高度に対する耐性は、米国の軍用機器規格“MIL-STD”の“MIL-STD-810F”に準拠しているという。

2.5インチタイプのHDD(右)と、1.8インチタイプの“ATGショックマウンテッドハードディスク”。マグネシウム合金フレームにゴムの保護機構が取り付けられ、HDDを落下衝撃から保護する

2.5インチタイプのHDD(右)と、1.8インチタイプの“ATGショックマウンテッドハードディスク”。マグネシウム合金フレームにゴムの保護機構が取り付けられ、HDDを落下衝撃から保護する

ATG D620の背面。本体側にあるATGのロゴがついた部品がコネクターを覆う保護カバー

ATG D620の背面。本体側にあるATGのロゴがついた部品がコネクターを覆う保護カバー

右側面のUSBポートのカバー写真。カバーで防塵対策をとっているが、さすがに360度から水をかけても大丈夫とはいかない

右側面のUSBポートのカバー写真。カバーで防塵対策をとっているが、さすがに360度から水をかけても大丈夫とはいかない

液晶ディスプレーは解像度1280×800ドットの14.1インチワイド液晶ディスプレーを採用。屋外でも見やすいように500ニット(cd/m2)の輝度を持ち、反射防止コーティングが施されている。また液晶ディスプレー上部には、暗所での使用時にキーボードを照らすLEDライトが装備されている。

キーボード面にはタッチパッドに加えて、スティック型ポインターも装備されている。パッド側のボタン中央には指紋認証ユニットを内蔵可能

キーボード面にはタッチパッドに加えて、スティック型ポインターも装備されている。パッド側のボタン中央には指紋認証ユニットを内蔵可能

松下電器産業(株)の名高い“TOUGHBOOK”シリーズには、堅牢さの点では及ばないようだ。一方で同社では、スペックの高さとコストパフォーマンスの点で優位にあり、適度な耐久性と性能の両立した製品であるとしている。

CPUやメモリー、HDD容量などは、注文時に構成を選択可能となっている。CPUには最高でCore 2 Duo T7600-2.33GHzを搭載可能で、低電圧版のCore DuoやCore Soloを搭載する他社の競合機種に比べると、高性能なCPUを選択可能である。メモリーは最大4GB、HDDは2.5インチHDDの場合120GB、1.8インチショックマウンテッドハードディスクでは80GBが選択可能。光ディスクドライブは交換可能なベイに搭載されており、オプションのセカンドバッテリーやセカンドHDDを装着することも可能である。そのほかにも、無線LAN機能や指紋認証機能をオプションで選択できる。ベイオプションやドックオプションなどは、D620と共通のものを使用できる。

サイズは幅337×奥行き238.2×高さ43.79mm。重量は最小構成時で約2.84kg。同社では重量面でも他社の同級機より軽量であるとしている。内蔵バッテリーは6セルタイプと9セルタイプの2種類が用意されており、6セルタイプで約3.5時間、9セルタイプで約5時間程度(測定基準は不明)のバッテリー駆動が可能という。なおプレインストールOSはWindows XP Professional/Home Edition。Windows Vista Capable PCではあるが、Vistaのプリインストールは現状選択できず、2007年春頃に対応の予定である。その際の選択可能エディションは、Windows Vista Home Basic/Business/Ultimateの予定。

CPU Core 2 Duo T7600-2.33GHz、T7400-2.16GHz、T7200-2.00GHz、T5600-1.83GHz、T5500-1.66GHz
チップセット Intel 945GM Express
メモリー DDR2-667 1/2/4GB、DDR2-533 512MB/1/2/4GB
液晶ディスプレー 14.1インチ 1280×800ドット
HDD 2.5インチ 5400rpm 120GB、2.5インチ 7200rpm 80GB、1.8インチ 4200rpm ショックマウンテッドHDD 80GB
ネットワーク 10/100/1000BASE-T対応LAN
無線LAN IEEE 802.11a/g対応、IEEE 802.11g対応、Bluetoothなど選択可能
セキュリティー TPM 1.2チップ内蔵

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