サイコムは10月8日、本社内にPC本体やパーツの音響評価を目的とした無響室「Sycom Silent Master Lab.」を新設したと発表した。静音性と冷却性能の両立を掲げる同社の開発体制を強化する取り組みで、PCケース内の冷却構成からCPUクーラー、ビデオカード、冷却ファン、電源まで、より客観的な音響評価を行える環境を整えた。今回の導入により、従来の「静か」「うるさい」といった主観的な判断にとどまらず、数値に基づく比較検証が可能になったという。
Sycom Silent Master Lab.は、国内の無響室・音響測定設備で実績を持つソノーラテクノロジーの無響室を採用した設備だ。内部の暗騒音値は9dB(A)を実現し、外部騒音や反射音の影響を極限まで抑えた測定環境を確保する。騒音測定には、国際規格IEC 61672の最高クラスであるClass 1準拠の測定機器を用い、JIS A 1417:2000に基づく遮音量保証値も満たすことで、低周波から高周波までの音響特性を幅広く評価できる体制だ。
同社はこれまでも静音PCの「Silent Master」シリーズや静音空冷ビデオカード「Silent Master Graphics」など、静音性と冷却性という相反しやすい要素を両立させた製品開発を進めてきた。新設した無響室では、CPUやGPUの高負荷時に発生する動作音やファンノイズを継続的に測定・分析し、開発と検証のサイクルを高速化する方針だ。一般のユーザーにとっても、性能だけでなく日常で耳にする「音」の品質が重視される流れに応える内容だといえるだろう。
また、静音ミニタワーPCの新製品として「Silent Master Mini」シリーズを開発中だという。小型筐体でありながら静音性と冷却性能の両立を目指す製品で、今回の無響室を活用して試作段階から検証を進める。発売時期や具体的な製品仕様は現時点では未公表だが、同シリーズの新展開として注目を集めそうだ。
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