※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります。
長谷川博己主演でドラマ化もされた異色の学園漫画『鈴木先生』、外典1巻を含む全12巻が、全巻99円セール中です!
『鈴木先生』は、主人公・鈴木先生をはじめ、クラスの生徒たちも、ちょっとした問題でも、とにかく大真面目に、なんでも真剣に考えるのがかなり異質な学園漫画です。舞台は緋桜山中学校。しかしながら、中学生がここまで考える!? 的な展開がめちゃくちゃ多い。私の中学時代はもっとアホで、ほぼ何にも考えておらず、だいぶ流されて生きていたように思いますが、本作に登場する生徒たちは違います。
しかし、この鈴木先生のクラスの濃さにはちゃんと理由があります。
武富健治センセイによると、『鈴木先生』で扱った具体的なエピソードには、ご自身が20代から30代に経験した複雑な人間関係や問題がかなり下敷きとして使われているそうです。ただし、それを大人の社会そのままで描くのではなく、給食や掃除、多数決といった中学生の日常へ置き換えた、武富センセイ曰はく、「寓話化」したと説明しています。
要するに、中学生の些細な悩みを大げさに描いたのではなく、大人が抱える面倒な問題を、中学校という小さな社会へ縮めていたわけです。そう思うと、あの異様に長いクラス討論も違って見えてきます。
多数決ひとつ取っても、そこには公平とは何か、少数派をどう扱うか、ルールに従えばそれで正しいのか、といった大人の社会でも簡単には答えの出ない問題が詰まっています。それを会社や政治の話にせず、教室へ置いた話、それが『鈴木先生』の核なんです。
武富センセイは、若いころドストエフスキーやトーマス・マンなどを読み(すでに出発点がエンタメじゃないところがもうね)、生々しい人間の葛藤を漫画で描けないか考えていたとも語っています。『鈴木先生』は学校問題を大人向けに深く描いた漫画、というより、大人の問題をいったん中学校サイズまで小さくして、もう一度みんなに考えさせる漫画なのです。
『鈴木先生』と言えば何と言っても小川蘇美……と思わなくもない。それもある種、大人の抱える問題なのか??
鈴木先生
武富健治 (著)
全12巻(完結)
1,188円 (各巻99円)
※価格・還元ポイントは記事掲出のものです。購入時には必ず現在価格と還元ポイントをお確かめください。
給食を巡る対立、掃除当番の不公平、恋愛、性、避妊、校内演劇、生徒会選挙――。事件そのものは日常的でも、背景には多数決の暴力、善良な生徒への負担、教師と生徒の権力差など、簡単には答えを出せない問題が隠れている。鈴木先生は、“手のかかる生徒”だけでなく、普段は問題を起こさず、大人の期待に応え続ける生徒の苦しみにも目を向ける。
一方、鈴木自身も完璧ではなく、教え子の小川蘇美に強く惹かれ、恋人の秦麻美との関係や教師としての倫理に苦悩する。また、鈴木は理想的な教育者であろうと努力するが、それと同時に、クラスを自分の手で制御したいという気持ち、自分の教育理論が正しいと証明したいという欲求も持っている。良い教師たらんとする鈴木先生の、理想と現実、欲望と理性の間で揺れる葛藤を交えて描く異色な学園ドラマ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第275回
エンタメ
第1巻は返品の山。でも、その序盤巻が面白い『サザエさん』原作漫画の読み方【Amazonマンガ週末祭】 -
第274回
エンタメ
明日、戦える知識が身につく浦沢直樹×工藤かずや『パイナップルARMY』全6巻で実質2310円!【Amazonマンガ週末祭】 -
第273回
エンタメ
広瀬すずも我慢できなかった! 先を読まずにいられないミステリー『クジャクのダンス、誰が見た?』原作漫画が50%還元セール【Amazonマンガ週末祭】 -
第272回
エンタメ
『EX-ARM エクスアーム』全14巻で実質212円! 名匠譲りの艶めく美女と緻密すぎるメカ描写のアクションSF【Kindle漫画セール情報】 -
第271回
エンタメ
『スーパーカブ』「好き」からはじまったわけじゃない、「必要だったから」が世界を広げていく女子高生の物語。1巻あたり212円!【Kindle漫画セール情報】 -
第270回
エンタメ
キャバ嬢たちが繰り広げる夜の天下一武道会『嬢王』【Amazonマンガ週末祭】 -
第269回
エンタメ
ただカッコいいだけの忍者漫画じゃない!『カムイ外伝』で白土三平が描いたものの正体【Amazonマンガ週末祭】 -
第268回
エンタメ
皆川亮二・たかしげ宙の『スプリガン』が、ただの空想冒険アクション漫画にならなかった理由【Amazonマンガ週末祭】 -
第267回
エンタメ
前衛漫画の旗手・古屋兎丸が大衆迎合のために考えた答えは究極の『π(パイ)』探し!【Amazonマンガ週末祭】 -
第266回
エンタメ
あなたはいくつ知ってる? 世界的人気作『NARUTO―ナルト―』のトリビア【Amazonマンガ週末祭】 -
第265回
エンタメ
『CLAYMORE』に見る傑作ダークファンタジーを生み出す秘訣【Amazonマンガ週末祭】 - この連載の一覧へ














